ストとイタリア

今日のイタリアは大きなストが行われています。今回は、様々な分野を網羅している労働組合のストなので、学校、交通、公共サービスなどに影響しています。
ローマは大雨のために、交通機関のストは中止されたと今朝のラジオのニュースで聞きました。ユキちゃんの小学校も、ちょっと前に、ストのお知らせの紙が連絡帳に挟まっていました。
「10月12日にストが予定されていて、授業があるかどうかは当日判るために、保護者は子供を学校に直接連れて行き確認をするように」と書いてありました。
ストをするかどうかはそれぞれの先生個人の自由で、事前には教えてもらえないことになっています(きっと他の人の判断に影響するからなんでしょうね)。所が、ユキちゃんの学校では、こっそりと先生が、「明日、先生来るからね~」と子供達に言ってくれます。


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というわけで、今朝はストにもかかわらず、ユキちゃんの学校では通常通り授業がありました。
しかし、バスは15時以降、最終バスまで完全に止まってしまうようだし、ローカル電車も止まるようです。ううう・・・今日は夕方18時にチェックインがあり、フィレンツェに行かなくてはならないのです。
車でフィレンツェに行って(渋滞が予想されるなあ)、街の外側の有料駐車場に車を停めて、雨の中、ユキちゃんを連れてドゥオーモ広場まで徒歩で行くことを考えるとかなりブルーになってしまいます(←最近愚痴っぽいかも)。

さて、ユキちゃんの算数は、まだまだ物を数えるお勉強です。何とものんびりしていますが、まあ、基礎が大事なんでしょうね。
「1個のものを挙げてみましょう」というお題では、「月」、「太陽」、「地球」、「口」、「心臓」などが子供達から挙がったようです。横向きに描いた「鼻」の鼻の穴が良く描けています(笑)。


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イタリア語のノートには「Sで始まるもの」として、SILENA=人魚、SALAME=サラミが描いてありました。サラミは我が家では余り食べないので、ユキちゃんはテキトーに描いています(爆)。人魚は、前回のゴツさが取れて、何だか、はかない感じが良く出ていますね。尻尾がビミョーですが・・・。

週間予報をみても雨ばかりでした。
はあっ、今晩は何か美味しいものを食べて元気を出そうっ!(←こればっかり・笑)

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# by lacasamia3 | 2008-12-12 18:46 | イタリア子育て~小学校編 | Comments(10)

ワイルドなおすそ分け

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昨日の夕方、コンコンと扉を叩く音がし、ガラス越しに見ると、ハンターの親方が大きなビニール袋を下げて立っていました。「今晩は、これ、おすそ分けだから、お隣と食べてね~」と持ってきてくれたのは、何とイノシシ肉の大きな塊5キロ(爆)。
トスカーナでは、自分の土地を金網で囲ったりする習慣があまりなく、イノシシ狩りがある今の時期、ハンターの人が狩場まで我が家の土地を通っていくこともしばしばです。
勿論、土地の周りにはDIVIETO DI CACCIA(ディヴィエートディ・カッチャ=猟禁止)という看板が立っていて、この看板の管理もハンターの人たちがしています。この看板から100メートル以内、また家がある場所から300メートル半径は狩をしてはいけないことにはなっているので危険なことはないけれど、たまに猟犬がうちの鶏を追い掛け回したり(その時、慌てふためいた鶏の2羽はコンポストのドラム缶に逃げ込んで、じーっとその中で息を潜めていました・笑)することも結構あります。
先週、大きなイノシシ狩りがあったので、そのこともあって、おすそ分けをもって来てくれたようです。
我が家も、勿論、基本的にとして狩りは賛成ではないし、スポーツとしての楽しみも理解は出来ないけれど、ルールさえ守ってくれれば、目くじらを立てることはないです。たまにこういうおすそ分けもあるし(笑)。


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フレッシュなイノシシ肉は、一度冷凍をして寝かさないと固くて食べられないので、年末年始用にフリーザーにキープ。
昨晩は、黒キャベツのフェットゥンタと畑のグリーンサラダ、それに七面鳥のオッソブーコとジャガイモのオーブン焼きでした。
黒キャベツのフェットゥンタはアントネッロの得意料理です。ガーリックトーストの上に茹でた黒キャベツをのせて茹で汁をちょっとかけてオーブンでもう一度温めます。冬の美味しい前菜です。


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イノシシ肉は何にしようかなあ・・・ビステッカも美味しいし、トマトソースでじっくり煮込んで手打ちのパッパルデッレ(太目のきしめんパスタ)にあえても美味しそうですね。

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# by lacasamia3 | 2008-12-11 19:10 | 山の食卓 | Comments(14)

どんより冬空

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数日の寒さがちょっと和らいだ今日ですが、お陰でお天気が崩れました。
外はどんより冬空です。ミラノの方は雪が降ったそうですね。フィレンツェは雨模様です。
こんな日は、家にこもってメインサイトのリニューアルを進めたいところなのですが、今日は昼過ぎにアグリツーリズモのリサーチのアポが入っています。一度、日にちを変更したアポイントなので、再度変更するのは申し訳ないし、でもこの曇り空・・・。雨が降ったらきっとフィレンツェは大渋滞なのだろうなあ・・・などとかなり気が進みません。
アグリツーリズモは今回のように、宿泊施設のほうから打診があることもあるんですが、そういう場合、電話で話を聞いただけで、う~ん、ここはちょっと日本人のお客様向きではないかも?と思うアグリもかなりあります(80%はこんな感じかも)。行ってみないと判らないのですが、結局、「とりあえず見にきてよ」と言うオーナーに押されて、アポイントを入れてしまうことも多々あります(←小心者)。
フィレンツェの街の反対側だから、車で行ってもかなり時間がかかりそう・・・。よっこらしょと、重い腰を上げ、頑張って行って来ま~す。

追伸: 12月12日の金曜日は大規模なストが予定されています。市内バスは、朝と正午すぎの時間帯以外は終電までストップします。
国鉄も18時まで運休する列車が続出するようです。列車の運休、運行リストはまだサイトでは発表されていませんが、今日か明日には発表されるはずです。移動予定の方はご注意を!

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# by lacasamia3 | 2008-12-10 19:22 | フィレンツェという町 | Comments(4)
ルネサンスの時代を華やかに生き抜き、16世紀もヨーロッパにその名をとどろかせ、2人のフランス王妃を輩出したフィレンツェのメディチ家ですが、1743年に最後の末裔であるアンナ・マリア・ルドヴィカの死をもって途絶えます。
最後の代となる、コジモ3世の3人の子供(2男、1女)のそれぞれに全く子供が生まれなかったのが原因です。勿論、親戚同士で結婚しすぎてしまった結果、健康体ではなかったということも1つの原因ですが、それは娘のアンナマリアにのみ当てはまるようです。他の2人の息子達はそれ以前の問題だったようで、それについてはまた次回お伝えしますね。


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さて、当時「ヨーロッパで結婚したい姫ランキング1位」であったマルゲリータ・ルイーザ(画像上右)は、従兄弟であるフランス国王との縁談もあったほどでした。トスカーナ大公フェルディナンド2世は、自分の息子であるコジモ3世(画像上左)の嫁にふさわしいかどうか調査をするために、大使をパリに送ります。そしてパリ駐在大使より「容姿は勿論のこと、姫は性格がとても良く、辛抱強く、根気があります」というレポートがフィレンツェに届きます(この全く事実に基づかないコメントが、後で大変な惨事を引き起こすのですが)。


マルゲリータはフィレンツェからの縁談をすぐに断ります(といってもこういった縁談の場合、本人の主張は余り尊重されないのですが・・・)。彼女がパリを離れたくなかった理由には・・・


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←ロレーヌ公カール5世という恋人がいたからなのでした(キラ~ン・カッコいいかも)。
確かに、引きこもりがちで、唯一の趣味は「レリークイエ(聖人の衣服や遺体の一部)コレクション」、話し相手は常に聖職者のみというコジモ3世と、花の都パリでの華やかな生活に慣れたマルゲリータの2人には大きな違いがありすぎですよね。
従兄弟であるフランス国王にもパリに残りたいと懇願したものの、結局は縁談がまとまり、マルゲリータはフィレンツェに嫁いできます。
結婚記念の銀食器のセットをポイッとお付き役のフランス貴婦人にあげてしまったり、コジモ3世が自分の部屋に入ってくるのを禁じたり(汗)、イタリア語は全く使わず、回りをフランス人の側近で固めて、ピッティ宮殿の宮廷ではかなり異色な存在だったそうです。
その後、マルゲリータの所有物として、銀のコインが見つかったそうなのですが、その内側は空洞になっていて↑恋人のカール5世の小さな肖像画が中に入れられていたそうです。
彼女のパリへの想いは更にエスカレートし、ピッティ宮を逃げ出し、ポッジョ・ア・カイアーノの別荘へと篭ってしまいます。公用でピサを訪れていた際には、宿泊先の宮殿の窓からジプシーと「パリへの脱走作戦」を企てていた所を見張りに見つかってしまいます(苦笑)。
彼女のモーレツぶりは、とどまることを知らず、姑であるフェルディナンド2世は、嫁の気分を落ち着かせるために、息子のコジモ3世を度々ヨーロッパ各国の旅行へと出します。
こんな状況の中、1667年から71年の4年間の間に、2男1女を出産します。子供の世話や教育には全く無関心で、他人任せだったようです・・・。
「フィレンツェに居るぐらいだったら、パリに帰って修道院に入ったほうがましだっ!」とまで言い放ったマルゲリータの13年間続いたモーレツ振りに、とうとう、フランス国王もコジモ3世も疲れ果て、根負けします。フィレンツェへの嫁入りから13年後の1774年にフランス国王よりパリへ戻ることが許されます。マルゲリータは断言したとおりに、パリ、モンマルトルの修道院に入ります。修道院とはいえ、中に来客用のサロンを作ったり、外部からも訪問ができるように規則を変えたりして、かなり自由気ままな生活を送っていたようです。別居をしているとはいえ、トスカーナ大公夫人であるので、多額の年金もフィレンツェから毎年支払われていたそうなんですよ。

きっと、フランス国王も、コジモ3世もこれでホッとしたんでしょうね。(苦笑)。その後はモンマルトルの修道女達が大変だったんだろうなあ(爆)

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# by lacasamia3 | 2008-12-10 03:22 | フィレンツェ小話 | Comments(6)

フィレンツェで山暮らしをするchihoの田舎便りです。フィレンツェの街歩き情報、イタリア風家庭菜園、お勧めレストラン現地情報、日帰りで行ける街の情報など。フィレンツェの滞在型アパートの紹介サイト「ラ・カーサ・ミーア」を運営しています。


by chiho