
付き添いでもなく、自分が搬送されたわけでもなくて、昨日初めて救急隊員として、救急車に乗りました。
いやー、ドキドキした!
去年、6ヶ月間通った救急医療講習とその後の試験をパスした後、すっかりそんなことを忘れていたのですが、先日、やっと卒業証書が届き、一緒に試験を受けたメンバーでお祝いのディナーがあったんです。その席で、今後ボランティアとして活動をしたいかどうかを聞かれたので、「週1ぐらいだったら・・・」と答えたら、早速お呼びがありました。
どうせ最初は見習いだから、救急車の掃除くらいかなって思っていたら、待機中、リーンとオフィスの電話がなって、ドライバーが車から「おいでおいで」してる(汗)。他の隊員も付くのかと思いきや、私とドライバーの二人のみ(滝汗)。
もちろん、最初ということで、それ程、急場のケースではなかったのですが、自宅から救急病院への搬送が必要になったお年寄りの女性を搬送。救急車ってかなり揺れるんですが、移動中に横坐りのまま、なんとか車酔いせずに、患者さんの情報を記載した搬送レポートを手書きで作成しなくてはいけないのが結構大変です。計測した血中酸素と心拍数を記入。ストレッチャーの出し入れの仕方も教わりました。
1ケースめが終わったら、次は、その救急病院で手術を受けた患者さんを別の病院に搬送。これもまた救急車の役目の一つです。素早く運ばなくてはいけなかったので、サイレンを鳴らしながら夕方の渋滞を抜けます。救急車がサイレンを鳴らしているのに道を譲らない車が居て呆れる。それにしてもドライバーのテクニックは素晴らしかったです。
今回、一緒に出動したドライバーのF君は14歳の頃に救急医療講習を受けて以来、ずっとボランティアとして救急隊に入り、20歳で運転免許を取って22歳で救急車のドライバーになったそうです。トスカーナ州では、救急隊員の多くはボランティアで構成されていますが、救急車のドライバーと数名の看護師のみは職員なので、彼はお給料をもらって仕事として働いています。
一方、待ち時間に話をした私と同じボランティアの女性は、私と一緒に午後2時に入り、翌朝8時まで通しのシフトだとか。普段は清掃の仕事をしていて、この日は朝から1時までお仕事で、その後ボランティアに入って翌朝まで。翌日が休日だからって言っていたけど、凄い・・・。
24時間体制を午前、午後、夜間の3交代のシフト(各シフトにボランティア3名は必要)で365日カバー出来るってかなりの協力体制が整っているからのこと。しかも全く無償なんです。若者には市民サービスとして多少のアルバイト代が国から支給されるので、医療を学ぶ学生が学費の足しにとシフトに入ることもありますが、大部分は、40代前後の無償ボランティアです。
イタリアでも、トスカーナ州は救急隊のボランティアの割合が一番多いのだそうです。
他の州では救急隊員の殆どが保健局の職員という所もあります。どちらも良し悪しはありますが、直接的に職員の数が保健局の予算に合わせて減少してしまうことを考えると、救急医療の基礎知識と経験を持つボランティアの育成というのは、また一つの救急医療の在り方なのかもしれません。これについては、実際に中に入って経験してみて、答えを探してみようと思います。とにかく講習とは違い実践は新しい事ばかりでワクワクします。
昔、知り合ったイタリア人の友人のお母様(当時70代後半)がとってもお元気だったのに、毎日老人ホームに通っていると言うから、「元気だから行く必要ないじゃない」と私が答えたら、老人ホームでボランティアをしているんだって説明してくれました。自分より若い人の世話をしてるって(笑)。もちろん、自分が元気じゃないとできない事ですが、私もそんなおばあちゃんになれたら良いな。
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by lacasamia3
| 2019-03-29 07:48
| 私の独り言
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私のサイトでは、普段、主にフィレンツェの滞在型アパートメントを紹介しているのですが、去年からローマのアパート管理会社との縁が繋がり、ローマの滞在型アパートのページも少しずつ増やしています。本当はかなり沢山あるのですが、日本人のお客様に喜んでいただけるような物件をかなりふるいにかけて選んでいるところです。
先日からジーッとローマのアパートのリストと睨めっこをしながら、物件と選んでいると、ローマに行きたい病がムラムラ。
フィレンツェからローマは列車でたったの1時間半ですが、やっぱり街の雰囲気、気候が違う。フィレンツェはまだ肌寒い時期でも、ローマに着いたらジャケットを脱ぎたくなるほどの陽気です。平日の昼間に、カフェのテラス席でのんびりとおしゃべりをしている人々、路地を抜けるといきなり目の前に登場するローマ遺跡。
アパートを見て回った時にびっくりしたのが、ローマ時代の浴槽や柱の跡が普通の住居の中庭にゴロゴロと置いてあること(笑)。管理会社のスタッフが「こんなのがありすぎて置くところがないからね」って言ってました。
ローマ人とフィレンツェ人の気性の違いもなかなか見ていて面白いです。
もちろん、いろんな人がいるけれど、全般的にローマ人の方がより明るくて、開けっぴろげかも。べらんめいなチャキチャキのローマ弁がそう感じさせるのかも知れません。
今まで、ローマって「人が多い」とか、「大観光地で面白くない」というイメージがあったのですが、前回はそれを覆すような、素敵な風景を沢山楽しんできました。もちろん、コロッセオやヴァチカンなど観光スポットの周りは人が多すぎて疲れるけれど、ナヴォーナ広場の裏手の小さな路地や、コロッセオとクイリナーレの間のモンティ地区などテクテク歩くと面白い発見があります。
きっと、地下鉄でピンポイントで観光スポットだけを周ってしまうのと、少しだけでも散歩をしてみるのとでは、街の印象が随分と変わるのでしょうね。
そうそう、現在、ローマの地下鉄A線(テルミニ駅からヴァチカン方面に伸びている線)は、エスカレーターの故障により、すでに閉鎖しているレプッブリカ駅に加えて、バルベリーニ駅、スパーニャ駅が閉鎖となりました。従って、スペイン広場に行くには、フラミーニオ駅で降りて10分程歩く必要があります。
これらの駅に限らず、エスカレーターの故障が続出していて、使えないところが多いので、荷物を持って地下鉄で宿泊施設までの移動はあまりお勧めではありません。タクシーで行くのが良いと思います。
一筋縄では行かないローマ。でもやっぱり訪れて楽しい街です。
私もまたローマに行きたいな。今度は仕事なしで♩
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by lacasamia3
| 2019-03-27 17:24
| ローマ プチ情報
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春ですねえ。
フィレンツェは修学旅行の学生たちで賑わっています。
ユキも明日からナポリへ研修旅行。かなりディープなナポリの郊外に行って、反マフィア運動をしている市民グループの活動を見学してくるのだそうです。何を学んでくるのかな?と私も楽しみにしています。
し・か・も!4日間の研修の最終日は、ナポリ近郊の、反マフィアグループが運営しているモッツァレラ工場を視察するということで、ユキに、特大のモッツァレラを買って帰ってくるという任務を命じました(笑)。
色々と楽しみだなあ・・・。明日は学校前に朝6時15分集合。起きれるのかしら?
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| 2019-03-26 06:01
| フィレンツェという町
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それにしても、普段、こんなに一生懸命働いているイタリア人はあまり見たことがないのに、趣味となると、めちゃめちゃ張り切る人たち(笑)
誰も支持しなくても団結して一つのことをできるってすごいわ。
2時間ほどで作業終了。
「危険」「遊泳禁止」の看板を付けて完了しました。


遊泳禁止でーす!
明日もお天気になりそう。
良い一週間をお過ごしください。
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| 2019-03-25 04:07
| 水車小屋物語
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うちのお祭り好きな高校生は、張り切って、zeppole(ゼッポレ)と呼ばれるお菓子を作りました。
元々、3月19日は聖母マリアの夫、聖ジュゼッペ(聖ヨセフ)の日であることに由来して、父の日になったそうです。この聖ジュゼッペの日に食べるのがゼッポレ。2年前はアントネッロが自分で作ってたっけ。
アントネッロが作ったゼッポレは揚げたもの。ユキは今回はオーブンで焼いていました。
いわゆるシュー生地を焼いたり揚げたりして、それにクリームを挟んで、上にアマレーナのシロップ漬けを飾ります。
わはは、見た目は余り重視ではないのですが(笑)味は抜群でした。
最近は、ユキがお菓子を焼いたり料理をしていると、アントネッロも手出ししなくなり、好きにやらせています。後で、「ここはこうした方が良いんじゃない?」とかアドバイスはしているけれど、「美味しい」とも褒めてくれる。
ユキとアントネッロの関係は、父娘であり、音楽好きの友達同士でもあったりするようです。あと、ギリシャの哲学者の話とか、ラテン語の話は二人でめちゃめちゃ盛り上がる。たまに、アントネッロの欠点(自分が正しいと思うと頑なにそれを信じてしまう)を指摘したり。高校生になると親の限界がチラリと見えてしまったりするわけで、でも正面からそれを指摘しないのは(でもゆる〜くたまに言ったりはする)、ユキの父親としてのアントネッロに対するリスペクトと優しさゆえなのかもしれません。親だって人間だもんね。あと、昔日本でよく見た(今もあるのかな?)「お父さん臭い」みたいな潔癖性から来る娘の父親排除みたいなことはないです。あれは日本独自のものかもしれません。イタリアでは余り見ない。
やっぱり、根底にあるのは愛情とリスペクト、そして理解なのかな。夕食の時に、今日はこんなことがあった、あんなことがあったって、毎日お互い結構喋るから、相手がどんな日々を送っているのか、何を考えているのか、少しは家族の中で共有できていると思う。
そして、夜、自分の部屋に寝に行くときは、必ず私とアントネッロの頬におやすみなさいのキスをしてくれます。
アントネッロとユキは、たまに喧嘩もするけど、すぐに仲直りする仲良しさんです。
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| 2019-03-22 02:33
| トスカーナ山暮らし
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トラックがバンバン通る味気ない通り沿いにあるカフェなのですが、朝のコーヒーとペストリーも結構美味しいから、ランチもイケるのでは?と期待して行ったら大当り。
私はハンバーガー。イタリアのものではないけれど、たまにメニューにあります。お肉の質が良いので、ハンバーガーはなかなか美味しいです。ここのはパンも手作り風。付け合わせのポテトが絶品でした。私たちがおしゃべりしている間に、仕事途中のイタリア人がどんどん入ってきて席が埋まります。プリモもセコンドも大体8ユーロ前後。安くて早くてサービスが良いので流行っているようです。
イタリアのトラットリアやカフェは犬と入店できるところが多いです。ナナちゃんはバッグに入っていた方が落ち着くので、カタツムリのように体はこの素敵なバッグに入って、頭だけ外に出しています。大体他の犬はリードでプラーっと飼い主と一緒に入ってきて、足元で大人しくしてる。飼い主が食事をしている間、リードは床に落ちていても全然平気。お会計の時に立ち上がると、リードを自分でズルズル引きずりながら、飼い主の後を追っていくこともしばしばです(笑)
あ、やっとこっち見た。
先日の夕焼け。
今日は生憎の雨でしたが、明日から晴れて気温が上がるようです。
我が家の近くの林檎の木も花を沢山つけています。
もうすっかり春ですね。
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by lacasamia3
| 2019-03-19 02:25
| トスカーナ山暮らし
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いやいや、こう書くと誤解がありそうですが、今晩は敢えてこう言いたい。
去年の8月、ユキと同じ歳のスウェーデンの高校生グレタ •トゥーンベリは、地球温暖化問題の改善を求めて、毎週金曜日に国会前で座り込みデモを行います。少しずつ彼女に賛同する若者が増え...

今日のフィレンツェ、サンタクローチェ教会。
広場を埋めつくしているのは、ほぼ全員、デモのために学校をサボって参加した高校生と大学生。ここの何処かにユキも居ます(見えないけど•笑)。約1万人がサンタクローチェ広場から街の中心部を通り、サンティッシマアヌンツィアータ広場まで、デモ行進をしました。
地球をこんな姿にしてしまった責任は私達世代にあり、この広場に集まった若者達に謝らなくてはいけません。そして加速化する温暖化を食い止めなくては。
ユキもふくめて、この子達全員にとって、普段の学校の授業よりももっと多くを学んだ1日になったことでしょう。
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| 2019-03-16 08:02
| フィレンツェという町
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映画「宇宙戦争」(1953)の一晩だけの放映の前に、アペリティーボをするからその際にパンの試食と一緒に水車小屋での活動を紹介してくれと頼まれたんです。
結構寒い平日の夜だったのに、水車小屋の仲間が集合し、色々宣伝しました。

フィレンツェの街の人たちと話した感想は・・・
我が家はフィレンツェからたった20キロしか離れていないけれど、気持ちはムジェッロ地方(フィレンツェから北側、ボローニャ側へ行った場所にある一帯のこと)に向いている。だからかどうかは分からないけど、日常的に食べるパンやお菓子を自分で焼いたり、パスタをうったりする事は特別なことではない。所が、フィレンツェの街に住んでいるお年寄りの方が、粉からパスタを打ったことがなかったり、パンはパン屋で買うものだって思ってる。もちろん、お料理上手な方は居るだろうし、たまたま昨晩はそういう人たちが集まっただけなのかもしれないけれど、「自分で挽いた小麦粉を使って、普段も薪窯でパンを焼いている」って言ったら、余りにびっくりされて、「そっかーこの人たちの日常と、私の日常は20キロの距離以上に離れているのね」と思ったのでした。
とにかくエレガントな映画館の片隅で、田舎の雰囲気を醸し出す演出ができてなかなか楽しかった♩
映画「宇宙戦争」は、50年代とは思えないほど、色彩が綺麗で、工夫が凝らされている作品でした。スピルバーグ監督が2015年に同じ原作の同題の作品を撮っています(トム・クルーズが出ていた作品)。
夜12時終了〜。翌日仕事なのに皆、良く楽しんだね。
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by lacasamia3
| 2019-03-15 00:27
| 水車小屋物語
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このブロンズ像は私が大好きな彫刻家ジャンボローニャの作品「天翔けるメルクリウス」(1580年頃)。フィレンツェのバルジェッロ国立博物館に収蔵されています。

いつも、この像を目の前にする度に、相当重いはずであるブロンズ重さを絶妙なバランスで倒れないように計算した、ジャンボローニャの才能と職人技に驚きます。
土台なんてたったこれだけなんですよ。
日本にいるときは特に意識したことがないのですが、イタリア人社会に居ると、たまーに自分が日本人だなあと思うことがあります。
特に最近、水車小屋のグループで色んなことをイタリア人とやる時、それぞれのメンバーから歯に衣着せぬ発言が飛び出し、ハラハラすることが多いのですが、別に喧嘩をしているわけではなく、お互いの言いたいことを表現しあって、解決方法を模索するということがイタリア流らしい。でも時には、それぞれが譲らないから前に進めないこともあります。
そんな時、私ともう一人のメンバーLさん(彼女はイタリア人)が上手く間をとって調整するというのが定番のパターンです。どっちも正しくて、どっちの気持ちもわかる。まあ、どっちつかずではあるのですが(笑)、争い事を嫌い、まあまあって仲介に入って丸くおさめようとする性格は日本人だからなのでしょうか。まあ、ほっておいても、ケロリと何事もなかったかのように、仲良くしてるから、こちらが心配することはないのかもしれませんが。
イタリア社会において、ジャンボローニャのメルクリウスの様にバランス感覚を上手にとって、日本人らしく生きていこうと思います。
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by lacasamia3
| 2019-03-13 16:49
| 私の独り言
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今日は朝から水車小屋の仲間7人で、近くの村のバザーに参加しました。イタリアでは、家庭で要らなくなった物を売るバザーの事を、"svuota cantina"(ズブオータ•カンティーナ) 「物置を空にする」と呼びます。
午後は生憎の雨で、半日だけしかできなかったけれど、まずまずの売上。とにかく、家で余っている古着や靴を売るのだから、段捨離もできて一石二鳥です。古着は3ユーロ前後、子供の玩具は50セント。単価は安いけど、大量に売れるから、割りとまとまったお金になります。 今日の売り上げは200ユーロ!
約3万円。現在、水車小屋のアソシエーションの会員は65人です。それぞれから3ユーロのカンパを集めたらこの金額になるけど、そういう考えは浮かばない。半日ワイワイとお店屋さんごっこして、仲間と過ごす時間がとても楽しいのです。
話をしながら、水車小屋の宣伝をすると、お客さんは水車小屋を懐かしんでくれたり、今度見にくるって言ってくれたり。
バザーは水車小屋の活動の中で私が密かに楽しみにしているイベントです。
今年は夏前にもう一度出来るかな?
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by lacasamia3
| 2019-03-11 03:44
| 水車小屋物語
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