
釜に火を入れる義父さん。まずは石釜の中で木を燃やし、温度を上げます。

釜の中の木が殆ど燃え尽き、内部の壁が白くなったら、こうして布で下の部分の灰を取り除きます。
布が燃えないのかな?と思うのですが上手な手さばきの義父さん。

こうして、この釜の中に整形したパンを入れるのです。

キッチンでは義母さんがパンの生地を成形中。

週に一度、こうして大量に作ります。

焼きあがったパンは、外皮はバリッとした香ばしさがあり、中はふんわりしているけれど、しっかりと歯ごたえがあります。こうした仕上がりになるのは、きっと石釜を使って焼き上げるからなのでしょう。アルタムーラのパンも美味しいけれど、やっぱり義母さんのパンが一番美味しいです。
義父さんと義母さんを見ていると、いつも本当に丁寧に暮らしているなあと思います。二人の生活の中には、お金をかける贅沢さではなく、ゆっくりとした時間をかける贅沢さがあります。夏は、冬のためにせっせと保存食を作り、冬は夏に作っておいた保存食を大事に少しずつ食べて・・・。小麦を買って、粉挽き所で粉にして、パンをこねて、火を入れた石釜で焼いて・・・。お店に行って買ってくれば10分で済むことを、ゆっくりと丁寧に手作りで行う二人。
やっぱり私にとっては田舎暮らしの先輩です。
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by lacasamia3
| 2010-08-21 00:36
| ユキちゃんと海
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プーリアの義父さん、義母さんは毎週末、土日の夜は二人でお出かけです。お出かけといっても、大概、お友達の家に集まって、軽い夕食を食べた後、夜遅くまでトランプをして過ごすのがいつものパターン。
この日も、二人が居なかったので、アントネッロが食事当番でした。
普段、義母さんはパンをまとめて焼くときに、プッチェというピタパンのようなものも一緒に焼いて冷凍をしておきます。食べたくなったらこれを冷凍庫から取り出して、火を入れた石釜で温め直します。
↑オーダーを取ってまわるユキちゃん。


甥っ子たちもユキちゃんに、プッチェの中に入れてもらいたいトッピングをオーダーします。
イタリア人の子供を観察していてなるほどと思うのは、「何でもいいよ」って言うことが少ないこと。「自分はコレを食べたい!」「コレをしたい!」という意思表示がかなりはっきりしているなあと思います。


うちも早く石釜を作りたいなあ・・・。やっぱりあると便利です。

焼きたても美味しいけれど、温めなおしたプッチェも美味しい~。プロシュット、モッツァレラチーズ、モルタデッラハム、焼いたパプリカ、アンチョビ、フレッシュトマトなどなど・・・何をはさんでもよいのがプッチェ。

自分の顔より大きなプッチェをほおばる子供たち。皆で食べると美味しいね。
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by lacasamia3
| 2010-08-19 18:56
| ユキちゃんと海
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プーリアで1ヵ月半過ごしたユキちゃんは、随分と背が伸びました。そして、なんだかちょっとだけしっかりしたような気がします。夜も、子供たちは、自分たちで歯を磨き、パジャマを着て、布団に入って、「消灯っ!」とミリタリーチックに(笑)義母さんが電気を消したら、そのまま寝ていたようです(その後、コソコソおしゃべりをしていたかどうかは??ですが・笑)
アントネッロと私が迎えに行き、ユキちゃんと三人でお出かけをする時も、自分で服を選んで着替え、さっさとお水やメモ帳、ハンカチなどが入った自分のリュックを用意します。この日ユキちゃんが選んだのは義母さんが縫ってくれたサンドレス。
3人で、港町ブリンディシを訪れました。今ではギリシャ行きのフェリーが出る街としてのみ知られていますが、実はローマ時代、ブルンディシウムと呼ばれ、ローマから続くアッピア街道、トライヤヌス街道それぞれのの終点があった街でもあります。

というわけで、アッピア街道の終点を見に行きました。

オリジナルはmuseo della colonnaという博物館に保存されていますが、複製がオリジナルがあった場所に今も立っています。そっか~ここが終点だったんだ。
ブリンディシは古代ローマ時代からギリシャやカルタゴ(現在のチュニジア近辺)への船が出る、大切な港町でした。そして、中世にはここから十字軍が聖地奪回のために旅立つのです。今はそんな面影はないけれど、きっと昔は、これから旅立つ人、戻ってきた人などで混沌とした活気のある街だったのでしょうね。

向こう側に見えているのは、今も使われているイタリア海軍の基地。

その後、小さな考古学博物館に寄りました。ブリンディシで出土し、希少価値のあるものはターラントの考古学博物館で保存されているのですが、この博物館にもなかなか面白いものが沢山ありました。
一見、地味な博物館で面白いものを見つけるのが好きな私(笑)


ローマ時代の床装飾の一部。四角いタイルで丸い模様を作り出すなんて凄い。
彫像もいくつか残っています。

何だか今回のプーリア滞在はどっぷり古代ローマです。
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by lacasamia3
| 2010-08-17 21:13
| ユキちゃんと海
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今日のトスカーナは雨が降ってぐんと気温が下がりました。一時の暑さが嘘のようです。既にプーリアの夏の太陽が懐かしい・・・。6月、7月にプーリアに行ったので、私にとっては、なんだか夏休みが終わったような気がしますが、イタリアではこれから夏休みの人も沢山います。

ユキちゃんは1ヶ月半、毎日、海でアントネッロの妹に水泳の集中講習を受けたようで(笑)、クロール、平泳ぎ、背泳を習得していました。自分の足が届かない場所だってヘッチャラ!腕白3人組は勇ましく海へ向かって泳いでいきます。


ガシガシ泳いで、疲れたら、クルッとひっくり返ってプカプカ浮かんで・・・。随分泳いでから、砂浜に戻ってきてタオルにバタッと倒れこみます。そしてしばらく動かないなあ・・・と思っていたらまた再び海に走って行き・・・。

こんな海水浴を繰り返していたら、確かに腹筋が割れるわけですよねえ(苦笑)。

砂浜でこんな枝を見つけてご機嫌さん。ガイコツの手みたい。
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by lacasamia3
| 2010-08-15 03:32
| ユキちゃんと海
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井戸を見学した後は、巨大な外壁と外壁の外側に広がるネクロポリス後を見に行きました。
←こちらは紀元前500年にさかのぼる壁。この頑丈な壁と深い堀のためにアフリカ像軍を従えたハンニバルでさえ、マンドゥーリアに攻め入るのにかなり苦心したと言われています。

ネクロポリスとは、ギリシャ語で、nekros=死、polis=町で、「死者の町=墓地」と言う意味です。町の城壁の外側に作られることが多かったのは、病気の感染を避けるためだったのかもしれません。

とにかく沢山あります。ただの四角い穴のように見えますが、枠つき、枠なし、中に枕のようなスペースがあるもの、ベンチのようなスペースがあるものなど色々と変化がありました。階級によっても微妙に違うのかもしれませんね。

歩いていて、何だか良い匂いがするなあと思ったら、野生のルッコラがあちこちに自生していました。

のんびりとした風景の中、遺跡を堪能した夕方のお散歩。
気持ちよかった~。
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by lacasamia3
| 2010-08-13 21:34
| ユキちゃんと海
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マンドゥーリアには、紀元前500年頃の、メッサーピ人時代に遡る、Fonte Pliniano(フォンテ・プリニアーノ)と呼ばれる古い有名な井戸があります。

階段を下りていくと、そこはとても不思議な空間。
もともと自然の洞窟の構造を利用して作られたこの井戸は、2500年以上経った今でも、水が豊富に溢れています。

地上部分の丸い空洞と、洞窟内の丸い空洞は丁度合わさるように作られていて、独特の光が溢れる不思議な空間です。

この井戸の特徴は、一年中水位が変わらないこと。今では、こうした現象は、ある一定の深さにある粘土質の地層と、その上にある石灰石の地層によるものと解明されているのですが、昔の人にとってはとても不思議だったようで、古代ローマの歴史家ガイウス・プリニウス・セクンドゥスもこの井戸のことを自らの「博物誌」に書きとめています。そのことから、井戸の名前はプリニアーノと呼ばれているのです。ちなみにこのプリニウスは、ヴェスーヴィオ火山の噴火を目撃し、ポンペイとエルコラーノの壊滅に遭遇しています。そして噴火現象を近くで観察しようと、接近しすぎ、亡くなってしまうのです。
マンドゥーリアの遺跡保護地区は、この井戸だけではなく、周りに広がる遺跡郡を見学することができます。
段々と、ネット回線の調子が悪くなってきたので(苦笑)その様子はまた後ほど・・・
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by lacasamia3
| 2010-08-12 23:58
| ユキちゃんと海
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今週の月曜日の早朝、フィレンツェに戻って来ました。当日の夕方、アパートのチェックインが3本、翌日1本あり、火曜日の夜には日本から母がお友達4人と一緒に到着しました。
ここ1ヵ月半、ネットの調子が悪く、騙し騙し使っていたのですが、いよいよ・・・(涙)。どうやら私がUSBキー経由でネット回線を使っている携帯電話会社TIMが工事をしたようで、それに伴って、この一帯の電波が更に弱くなってしまったんです。だから、家の中まで電波が入らなくて、屋外でしかネットができなくなってしまいました。とりあえずは、仕事のメールを優先します。ブログのアップが遅くなるかと思いますが、来週には新しいネット回線を設置する予定です。屋根にパラボラアンテナをつけて、衛星経由でネット接続を行う予定・・・。500ユーロの出費は痛いのですが、これでネットの問題が解決するのであれば、大切な投資です。
またネットが回復したら、プーリア紀行の残りをアップしますね。
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ここ1ヵ月半、ネットの調子が悪く、騙し騙し使っていたのですが、いよいよ・・・(涙)。どうやら私がUSBキー経由でネット回線を使っている携帯電話会社TIMが工事をしたようで、それに伴って、この一帯の電波が更に弱くなってしまったんです。だから、家の中まで電波が入らなくて、屋外でしかネットができなくなってしまいました。とりあえずは、仕事のメールを優先します。ブログのアップが遅くなるかと思いますが、来週には新しいネット回線を設置する予定です。屋根にパラボラアンテナをつけて、衛星経由でネット接続を行う予定・・・。500ユーロの出費は痛いのですが、これでネットの問題が解決するのであれば、大切な投資です。
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by lacasamia3
| 2010-08-12 05:22
| 私の独り言
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先日は、マンドゥーリアという小さな町にアントネッロと夕方のお散歩に行ってきました。プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリアという種類のブドウで作られたワインで有名な町です。
そして古代ローマ人よりもずっと前にこの辺りに住んでいた、メッサーピ人の遺跡群が残る町でもあります。
写真は、アフリカ象に乗ってヨーロッパ各地を攻めまくったカルタゴの将軍ハンニバルでさえ攻め入るのに苦心したとされる、巨大な石の壁。
2500年以上経ってもまだそのまま残り続けています。
雄大な時間を感じながら二人で歩いた遺跡群。写真を沢山撮ったので、また後ほどアップしますね。
最近、遺跡にはまっている私・・・
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by lacasamia3
| 2010-08-10 04:00
| ユキちゃんと海
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昨日から泊まりで友人マリオが住むトゥルッロに行ってきました。南イタリアのカラブリア人のマリオですが、フィレンツェで沢山のプーリア人と知り合い(北イタリアのフィレンツェでも、南イタリア人は南イタリア人同士でつるむことが多いんです)、プーリアに何度か遊びに来ていた彼。すっかりプーリアが気に入ってしまい、10年以上前にトゥルッロを買い取って、自分で直しながら住んでいるのです。
trullo(トゥルッロ)とは、プーリア州特有の、コーン型の屋根を持つ建造物のこと。アルベロベッロのトゥルッロが世界遺産として有名ですが、実際には、Valle d' Itriaと呼ばれるエリアに沢山点在しています。
今では2児の父となり、パートナーのルクレツィア(彼女はローマ出身)と一緒にすっかりプーリアに馴染んでいます。
まずは再開を祝して、プーリアワインで乾杯!いつもここに来ると、ワインをテラコッタのカップで飲みます(爆)

火をおこしてバーベキュー。
遅くまでワイワイと楽しく過ごしました。


翌朝・・・
トゥルッロの中はこんな感じです。真夏でも中は、とっても涼しくて寒いくらい。
ベッドは結構高い位置にあり、床は古い古い石。

昼間の生活空間は外!というのが何ともプーリアらしいです。

「スカッチャ・スカローニャ???」最近のユキちゃんの口からは私が知らないイタリア語が沢山飛び出します(苦笑)。どうやらちょっと方言がかったイタリア語のようで、「魔除け」という意味。
プーリアでは、馬の蹄鉄は魔よけとしてこうして家の屋根に置かれる事があるのです。昔このトゥルッロに住んでいた人が、魔よけとして、こっそりと屋根の石の間に隠したのかも知れませんね。
そんなことを思いながら、ユキちゃんに、元の場所に戻させました。これからもきっと、蹄鉄が、このトゥルッロを守ってくれることでしょう。

トゥルッロの屋根の上からなかなか下りて来ないユキちゃん。
コラ~、帰るよ~!
マリオ、ルクレツィア、楽しい時間を有難う。また会おうね。
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by lacasamia3
| 2010-08-08 02:56
| ユキちゃんと海
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さて、遠足の翌日、砂浜でアントネッロと子供たちが一生懸命に何かを作っています。ユキちゃん曰く、前の日に見たカステッロ・デル・モンテを作っているのだそうです(笑)。


一旦、作ったのに扉の部分のトンネルを通したら上が崩れちゃったのでやり直し。アントネッロのアイデアで、木の枝を梁のように横に渡して、上から湿った砂で固めます。(何だかこういうところは古代ローマ人チック)

お、ちょっと出来てきた?

八角形にこだわって作っていました。

こういう遊びは、アントネッロが一番真剣(苦笑)。

↑こちらが本物のカステッロ・デル・モンテ

そして、こちらが「砂の」カステッロ・デル・モンテ。
出来ました~!パチパチ。
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by lacasamia3
| 2010-08-06 06:32
| ユキちゃんと海
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