カテゴリ:水車小屋物語( 52 )

今日も粉挽き

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今日は合計8人で粉挽き。
もちろん、最高齢メンバーのロベルトさんも♩補聴器をつけてるからとっても耳が良くて、時間に正確。10時に粉挽きするよって言ったら、時間ピッタリに車を運転してやってきます。


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「まだまだ」って言いながら、色んなコツを教えてくれる。
50年前に粉挽きをやめたとは思えない程、細かい事まで良く覚えています。

夏の間のゲリラ豪雨で貯水池に土砂が溜まってしまい、それを搔き出すにはシャベルカーが必要。その資金を捻出すべく、来週の日曜日は近くの村のスキアッチャータ祭りに参加する事になったので、それに必要な粉を少しずつ挽いて溜めているのです。


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今日のワンコは、ちょっと控えめなカメラ目線のキアラちゃんと、飽きちゃって大あくびしてる右奥のダルマちゃん。



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by lacasamia3 | 2018-09-17 06:04 | 水車小屋物語 | Comments(4)

たかがパン、されどパン

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自分のことを、普段は面倒くさがりやで、さほど努力家でもないと思う。
でも、好きなことを見つけたら猛突進するのは干支がイノシシだからでしょうか?(笑)
もー、寝ても覚めても水車と石臼とパン焼きがグルグル。


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水車小屋でパン焼きして、家でも復習にパン焼いています。


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毎回出来上がりが違うのが面白い。
今回は少し塩が多過ぎたのと、もう少し酵母の量を増やせば良かったな。
先日家で焼いたこのパンは、粉は100%水車小屋で挽いたものを使っています。

来週の日曜日には、近くの村でスキアッチャータ祭りがあるので、私たちのグループも参加して屋台でスキアッチャータを売ることになりました。私は、朝のスキアッチャータ焼き部隊に参加。使う粉も挽かなくては行けないので、頑張って粉を挽き溜めておかないと。
頑張るぞー。


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by lacasamia3 | 2018-09-11 05:42 | 水車小屋物語 | Comments(0)
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水車小屋の部品の1つで、タービンを支える梁がたわんできてしまったので、先日、一時的な緊急メンテをしました。でも最終的には新しく作りなおして替える必要があります。加工はアントネッロがやるにしても、材料となる材木自体の資金80ユーロが必要になりました。

20人くらい有志が居るから、80ユーロ集めるのであれば、1人5ユーロ払えば済むことで、素早く出来るのですが、水車小屋グループはそういう考えは出て来ない。

村で今週の土曜日に「ブラックベリー祭り」が企画されていることを知り、急遽、そのお祭りに参加することにしました。
そしてお祭りの当日の朝、それぞれのメンバーがブラックベリーを取りに行く(各自秘密のポイントがあるらしく、誰も何処に行ったか言わない・笑)。私はSちゃんに誘われて二人で眺めの良い丘へ。気持ち良いな〜。

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おおー、あるある。
実がしっかりしていて、ジューシーでとても甘いです。


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皆で力を合わせて、沢山採れました♩


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私の畑のインゲン豆も♩
それぞれの畑のリンゴやいちぢくも集まりました。


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1日中、スタンドに立って、ブラックベリーや野菜を売って、最後は目標額の倍を稼ぐことが出来ました!
疲れたけど、引っ搔き傷だらけになったけど、Tシャツにはブラックベリーの汁のシミがついちゃったけど(涙)達成感一杯の土曜日でした。




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by lacasamia3 | 2018-09-03 05:49 | 水車小屋物語 | Comments(6)

「壊れたら直す」の精神

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母達の思い出に浸っている暇無く、アントネッロとユキが帰って来てからバタバタとしていました。
日曜日はいつもの通り水車小屋。メインの作業は、バンキーナと呼ばれる梁(テコの原理でタービンを上下させる梁)がたわんで壊れそうだったので、緊急修理でした。石臼である二枚の石の高さを調整して、石の回転スピードを早めたり遅めたりする粉挽きにはとても重要な部品の1つです。

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これを新品と差し替えるには、丁度良い固さの材木を見つけるのに時間がかかるので、とりあえず応急処置として、我が家の庭から出土した(何でこんなものがうちにあるのかは分かりませんが?)U字型の鉄の針を横から差し込み、ボルトで3カ所を固定。これで暫くは持ちそうです。


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勿論、ロベルトお爺ちゃんも。毎週日曜日の午前中はここに来るって決めたらしい。最高齢メンバー(パチパチ)。


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母達も3回手伝ってくれたのですが、毎回、「イタリア人って良く働く!」って驚いていました。


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皆、自分が出来ること、したいことを好き勝手にやってる。でもちゃんと出来てる。


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水車小屋は「壊れたら直す」の繰り返し。
壊れて直せないものって殆んどないんだなあ・・・と私は感心するばかり。


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小屋の前に咲いているサルスベリ。
イタリア語では何と言うのかな?今度聞いてみよう。その名の通り幹はツルツル。

今日は爽やかな晴天のフィレンツェです。
朝晩は一枚着ないと寒い位。



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by lacasamia3 | 2018-08-27 18:53 | 水車小屋物語 | Comments(1)

新しい仲間

水車小屋に行く途中、小麦を売ってくれる農家さんに寄った時のこと。農家のおじさんに、「chiho、この人も昔、水車小屋をやっていたんだよ」とある方を紹介されました。
その方は、いつも杖をついて犬を連れていて、農家さんの所で何度かお見かけした男性でした。「こんにちは、私たちはこの近くの水車小屋を直しているんです」ってご挨拶したら、ロベルトさんは私たちを見て、すぐに「粉挽き職人は誰だい?」って(笑)。

彼の名前はロベルトさん。1937年生まれで、現在81歳。水車小屋の家に生まれ、1968年まで粉挽き職人として水車小屋を守っていたのだそうです。1966年11月のフィレンツェ大洪水の際、周辺地域も大きな水害があり、彼の水車小屋の水路も回復出来ない程、濁流で破壊されてしまいました。当時、家庭でパンを焼く人が居なくなり、大量生産の粉が流通し始めた為に、既に粉挽きの仕事が激減していて、残念ながら長く続いた粉挽き所を閉めてしまったのだそうです。

私たちがやっていることを伝えたら、瞳を輝かせて「来週、絶対見に行くから!」と。
そして、先日、私たちの粉挽きを見に来てくれました。

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考えてみれば50年前に廃業されたはずなのに、メチャメチャ現役のロベルトさん。
椅子を勧めても、「ここが良い」と小麦の槽の角にちょこんと座る。どうやら粉挽き職人の定位置のようです。


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ロベルトさん、段々力が入って来て、既にここで杖はバーンと投げ捨ててる(笑)


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粉のチェーック!


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「まだまだだね」と言われるアントネッロ(苦笑)
周りから、えーそうなの?って言われて、笑いながら「キリストが老衰で死んだって言えないだろ。それと同じことさ(ウソは言えない)」だって。よしっ!ロベルトさんから合格点をもらうという新たな目標が出来て、俄然やる気になるアントネッロ。めちゃめちゃ真剣。


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この方は、ロベルトさんのワンコ、キアラちゃん。一応リードつけてますが、ロベルトさんが杖をつくのに忙しい時は、自分でリードをズルズル引きずって、彼について行きます。この時も、リードはぷらーんと地面に落ちてて、粉挽き所の入り口でじっと我慢強く待っていました。

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ね、嬉しそうでしょ。


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私たちも嬉しい。
ようこそロベルトさん。これから私たちに沢山のことを教えて下さい。


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by lacasamia3 | 2018-08-15 06:16 | 水車小屋物語 | Comments(24)

なくならない風景


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今日も水車小屋に20名が集まって、壁塗りと大掃除でした。
古い戸棚を整理していたら、大切に保管された古い写真が沢山出てきました。
作業の手を止めて、ふと昔の人たちの写真に見入るひと時。

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これは1983年、今から35年前の写真です。何も変わっていない風景。
恐らく最後のオーナーさんのお父さん(先代の粉挽き職人)と奥様なのでしょう。

今朝、水車小屋に行く前に立ち寄った小麦農家のロベルトさんも、「先週、パンを受け取りに水車小屋に行ったら、子供の頃を思い出したよ。お爺ちゃんに連れられてグルグルまわる石臼を見に行っていたあの頃と何も変わらなくて同じだった。」と言っていました。
懐かしい風景って、どこか儚さが漂い、いつか消えてなくなってしまうものなんだっていつも思っていたけれど、もしかしたらそうじゃないのかも。懐かしい風景は変わらずにずっとそのまま後世の代に引き継いで行けるのかも?
いつ戻って来ても懐かしい風景が変わらずにそこにあること、それは「美術館や博物館などにして瞬間冷凍してそのままの状態で保存する」というものではなくて、元々あるものを元々の方法で、現在でも活用していくことの意味を、ちょっとずつ感じとっています。


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by lacasamia3 | 2018-08-06 06:51 | 水車小屋物語 | Comments(12)

水車小屋レスキュー隊

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先日のゲリラ豪雨で水車小屋の水路に小石や土砂が沢山溜まってしまいました。このままでは水車が回せないので、週末レスキュー隊出動!
男共は泥と小石をかきだしてバケツに入れ、上に持って行き、水車小屋の前の道に出来てしまった穴に埋める。


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これが結構な力仕事。
お疲れさま。

近年の地球温暖化の影響で起こる異常気象の被害を受けたとき、石造りの建物でも回復するのがとても大変なのに、日本の木造家屋が水に浸かってしまったら、住んでいる人の苦労は相当なものだと思います。しかも湿気の多い日本の夏で。


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マルゴー!!白い犬が茶色くなってた(笑)。この後、ずぶずぶと首までしっかり浸かってました。




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女性陣はパンを作るお部屋のお掃除。綺麗好きなイタリア人女性ってお掃除がとっても上手です。



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「見てみて〜!ちょっと日本風でしょ?」と言われた。彼女達の日本のイメージは、「キチンと畳まれた布巾」みたいです。


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お昼のデザート、巨大スイカがプールで冷えてます。

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作業が終わって皆でワシワシランチ。
8月は毎週末水車小屋に行くことになりそう。次回の作業は、パンを作る部屋と石窯の前のスペースの壁を、水でも洗えるように破水効果のあるペンキで塗り直すこと。粉で汚れ易いので、こうすれば簡単にお掃除が出来て清潔に保つことが出来るからです。

充実した心地よい日曜日でした。



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by lacasamia3 | 2018-07-30 13:38 | 水車小屋物語 | Comments(6)

粉挽きは続く

日本の水害のニュースはイタリアでも伝えられています。
世界的に、年々、こうした自然災害の規模が大きくなって来ていると感じます。田舎に住んでいる我が家も、下の集落と我が家の間の山道などが崩れたら・・・と人ごとではないと感じています。まだ救出作業を待っていらっしゃる方々が早く安全な場所に移動出来ますように、そして一刻も早く水が引くことを祈っています。




私とアントネッロは日曜日の午前中、水車小屋に行きました。
オーナーさんが亡くなったばかりで、それどころではないと思うのに、アントネッロはどうしても粉挽きをしたい・・・と。彼はお葬式に出席出来なかったから、彼なりに粉挽きをして、お別れをしたかったようでした。
奥様に連絡をしたら「勿論、粉挽きをして欲しい」って。来週のパン焼きも是非いつも通りやって下さいと念を押されました。人の死は悲しいけれど、物事が日常通りに進んで行く光景を見ながら、彼女なりに前を見つめて行こうと思っているのかも知れません。

回転する石臼を眺めながら、「水車は止まりませんよ。安心して下さい」って、亡くなったGさんに誓って来ました。多分、アントネッロも同じ気持ちだったと思います。

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粉挽きを終えて、帰りがけに、アントネッロと村のお墓まで歩いてみました。ちょっと小高い場所にあるお墓からは、リンゴ畑の向こうに教会を囲んで広がる小さな村がよく見えます。
ここで生まれて、ここで育って、ここで亡くなって。
そんな人生もあるのだなあ。


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2月22日Amazon、書店にて発売開始しました

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by lacasamia3 | 2018-07-09 19:13 | 水車小屋物語 | Comments(2)

別れ

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暑かった今日、7月4日の午後、水車小屋のオーナーさんが亡くなりました。
知り合った2年前からかなり具合が悪くかったのですが、水車小屋の水車が直ったり、石臼が動き始めて、奇跡的に回復していたのです。所が、ここ数ヶ月で病状が一気に悪化してしまい、今週はドクターが毎日往診に来ていました。

本人は苦しみから解放されたはず。でもこんなに悲しいのは、2年間一緒に過ごした時間が余りに素晴らしかったからでしょう。

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水車そのものの様な方でした。
彼が私たちに引き継いでくれたように、これからは、私たちがこの水車を後世の人に引き継いで行く役目を負います。

アントネッロは仕事から帰って来てむっつりしたまま。
私も今はただ、彼を失ったご家族の悲しみに寄り添うことしか出来ません。今晩は悲しい夜です。




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by lacasamia3 | 2018-07-05 06:59 | 水車小屋物語 | Comments(10)

小麦の季節です

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小麦の季節です。
水車小屋の周りも、黄金色の海が広がっています。
イタリアでは最近、grano antico ( グラーノ・アンティーコ=古代小麦)の栽培が盛んになって来ています。戦後、アメリカで品種改良され、ヨーロッパに持ち込まれた病害虫に強い改良品種の小麦が主流となり、一時期は絶滅寸前まで追いやられたヨーロッパ古来の小麦ですが、近年、古代小麦の糖度やグルテンが低めで、ミネラル分が高いことが注目され、再び中小の農家が栽培を始めたのです。収穫量が少なくて、病害虫に弱いという難点がありますが、オーガニックの農法に合うのだとか。この辺りの理由は、今回麦を提供してくれた農家のパオロさんに是非お聞きしたいです。

2年前、この水車小屋で仲間と一緒にパンを焼き始めた時は、古代小麦を栽培している農家を見つけるのが大変だったのに、今年は、水車小屋から2キロ位の所の有機農家で栽培していることを知り、少し分けてもらいました。

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もらって来た小麦はこのような状態。籾殻は吹き飛ばされて(その行程もいつか見てみたい♩)取り除かれていますが、まだまだ細かい籾殻や、他の植物の種などが混じっています。

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これを、vaglio (ヴァーリオ)と呼ばれる機械で綺麗にするのです。
この機械は、多分60年以上、水車小屋に置いてあるもの。戦後すぐに購入された機械のようですが、今のオーナーさんも使っていないから、先代が使っていたとなると、既に40年くらいは使われなくて止まっている状態でした。
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モデナのメーカーの機械のようです。
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上から小麦を入れて、ハンドルを回すと、左右のドラム缶のような筒状の部分がグルグルまわります。
向かって右側から3段階位で、一番右にカス、真ん中に割れた小麦、一番左側に純粋な小麦が落ちる結構精巧な(笑)つくり。




凄い音がします。



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そして、ほら、綺麗になりました。
これを石臼で挽くのです。

小麦って本当に奥が深い!

昨晩はサッカーの試合を家族で見ました。応援していたのですが、日本チーム、惜しかった。でも頑張った!
良い試合を見せて頂きました。有り難う。

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by lacasamia3 | 2018-07-03 16:12 | 水車小屋物語 | Comments(2)

フィレンツェで山暮らしをするchihoの田舎便りです。フィレンツェの街歩き情報、イタリア風家庭菜園、お勧めレストラン現地情報、日帰りで行ける街の情報など。フィレンツェの滞在型アパートの紹介サイト「ラ・カーサ・ミーア」を運営しています。


by chiho