学生デモとイタリア

先日、仕事でフィレンツェに向かう途中、急に乗っていたバスが迂回をしました。どうやら、サンマルコ広場で大きな学生デモがあったようで、車両の進入が規制されていたようです。徒歩でドゥオーモの近くを通りかかると、丁度デモがサンマルコ広場からカブール通りを直進し、ドゥオーモの前にやってくる途中でした。今回のデモは、大学も含めてイタリア全国の公立学校の予算を削ろうとするイタリア政府に反対するという趣旨で行われました。

公立を減らして私立を増やそうというベルルスコーニ首相の狙いに反対する学生や、大学の研究者達による反対運動がイタリア各地で行われています。

今のイタリアの良い所は、塾産業や私立大学産業などが存在しないこと、そしてそのために子供にかかる教育費がそれ程多くないことです。イタリア社会ではマイナス点も沢山あるし、上手く機能していない部分の方が多かったりするけれど、少なくとも子供にかかる教育費は日本と比べると断然低いと思います。
殆どの大学が国立であるということ、大学進学がそれ程子供の成長や家計にプレッシャーを与えないという現在のイタリアの状況は、評価されるべきだと思うのです。

警棒を抱えた物々しい様子の警察隊に先導されながら、若者達のデモ隊は、カブール通りからドゥオーモ前を通り過ぎ、サンタクローチェ広場へと向かっていました。
デモに参加したのは、高校生、大学生そして大学の研究者達です。見た目は今どきの若者達なのです、皆、より良い未来のためにこうして意思表示をしているのです。横断幕を抱え、ロック調にアレンジしたOver the Rainbowを声をからしながら合唱している彼らの姿を見ると、「若いって良いなあ・・・」と思ってしまいました（←年寄り）。

若者達のメッセージがイタリア中に届きますように・・・

人気blogランキングへ
気に入っていただけたら↑をポチッとクリックしてください♪