今年のトスカーナ産オリーブオイルの出来は？

先日、水車小屋に行ったらオーナーさんがオリーブの収穫をしていました。庭のオリーブの木、何本くらいあるんだろう？多分、20本くらいでしょうか？


トスカーナの郊外では、庭にオリーブの木を植えていたり、家からちょっと離れた場所にオリーブ畑を持っている人が珍しくありません。
通常、10キロのオリーブの実からは、1.2－1.5リットルくらいのオイルが採れます。オリーブ量に対して搾って採れるオイルの量の比率をresaといい、良い年で15％、悪い年だと8％にまで下がることもあります。これはオリーブが含む水分の比率に左右されるのだそうです。



今年のトスカーナは、秋に雨が沢山降ったので、オリーブが豊作でした。ぷっくりと膨らんだオリーブを見ると「沢山オイルが採れるだろうなあ」と思ってしまいますが、実は水分を多く含んでいるために、絞った後、遠心分離機で水とオイルに分離させると、実際のオイルの量はかなり少ないそうです。


だから、値段は下がらず、今年のトスカーナ産のオリーブオイルの値段は1リットル当たり13ユーロ～17ユーロくらいです。こうして自分の土地に植えているオリーブの収穫をして、自家製オイルを作るというのは、私が住んでいる辺りでは割と一般的で、まとまった量が採れなくても、友達やご近所さん同士で一緒に集めて、オリーブの絞り所に持ち込んでオイルにしてもらいます。
この辺りはオリーブの木は丘の斜面に植えられていることが多く、傾斜のある土地で木の周りに網を敷いて実を落として集め、網をまたたたんで、次の木の周りにまた網を広げて・・・とオリーブを収穫するのは実はとても面倒なのです。でもこうして苦労して集めたオリーブを絞ったオイルはやっぱり美味しいんだな。
売る程採れるわけではないけれど、1年間自分たちが消費する分のオイルを収穫できる喜びは、お金には替えられないものです。
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