今日の救急ライフ

今日の救急ライフ_f0106597_04543059.jpg

今日は何故かレッドコードの日。
午後のシフトで1件、大動脈解離の疑いで近くの病院のERへ搬送し、そこから更にヘリコプターがフィレンツェの病院へ搬送しました。
夕方の7時にもう一件のレッドコード発生。自宅で心肺停止の高齢男性。キッチンで倒れ、意識がなく、心肺停止状態。私がすぐに胸骨圧迫を始める。ドライバーが酸素ボンベにマスクをつなぎ、人工呼吸を行う。何度もトレーニングで行った胸骨圧迫だけれど、実際に行うのは初めて。マスクをしながらだとすぐに息があがってしまって、かなりきついです。
看護師が口から気管挿管を試みる。AEDをつなげたけれど、解析の結果、電気ショックは不可。30分以上経って、応援のドクターが到着した頃には、心電図は完全にフラットになっていました。
ドクターが瞳孔を確認して、亡くなったことを家族に知らせる。その瞬間まで私はずっと胸骨圧迫をしていました。最初の頃は暖かかったのに、その頃には冷たくなってしまった患者の胸部。その温度の差が手のひらから伝わってきます。
吐しゃ物で汚れていた患者の顔を、ガーゼで綺麗に拭いてあげ、汚れたカーディガンを家族と一緒に脱がせました。その後、患者を寝室のベッドに運びました。頭の下に折りたたんだシーツをはさんで、開いたままだった口を閉じさせてあげたり、腕の点滴の針を抜いたり。

不思議と穏やかな気持ちで初めての死亡のケースを受け入れられたのは、きっと、出来るだけのことをやれたからだと思います。うちのセンターはエンゼルケアはやっていないけれど、センターによっては、亡くなった方のケアをするボランティアをやっている所もあります。エマージェンシーも良いけれど、エンゼルケアのボランティアもやりがいがありそうだなあとぼんやり考えていました。

今晩は夜勤。
このまま穏やかな夜が過ごせますように・・・


人気ブログランキングへ
今日も読んでくださってありがとうございます。
気に入っていただけたら↑の「人気ブログランキングへ」の文字をポチッとクリックしてください♪




Commented at 2020-10-10 07:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Nichola at 2020-10-10 08:00 x
息が詰まりそうな思いがいたしました。

どうしてここまでしてさしあげられるのか、およそ無機質でふんぞり返った日本のMD連中に読んでもらいたいです。
Commented by noemi at 2020-10-10 09:10 x
おはようございます。
千穂さんのブログを読み、今年初めに亡くなった義母さんを思いました。
自宅で亡くなった後、訪問看護師さんが来てくださり、優しく義母さんに話しかけながら体や顔、髪の毛を綺麗にしてくだいました。
とても悲しかったのですが、看護師さんが生前の義母さんの、私達見せなかった様子や言葉の数々を穏やかに話してくださって、なんとも静かな気持ちになりました。
とても素晴らしいお仕事です。
Commented at 2020-10-10 19:09
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2020-10-10 20:04 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kiki at 2020-10-11 18:39 x
あなたのブログを読んで、昨年、日本で父を看取ったときのことを思い出しました。在宅医療サービスを受けて、最後まで家で過ごしたので、エンジェルケア(私はこのネーミング、一般的なものだと初めて知りました!)も、同じ医療サービスでやってもらいました。最後の日々に、エンジェルケアをどうするか、という話を切り出され、湯かんをするしないとか、契約をしたものです。
私も、父が息をひきとった後、口を閉じて、口角を上げたら、笑っているような穏やかな顔になりました。

エンジェルケアで、最後の2週間お風呂に入れなかった父に、シャンプーしてもらい、お肌をつやつやにしてもらい、病が終わって急にきれいな仏様にしてもらったのも、思い出です。葬儀場でも、家族を看取った後この仕事に入ったというスタッフに、心寄せてもらいました。
人生を終うとき、寄り添ってくれる仕事もいいなと思いました。今でも、思い出すと涙がでますが、でも忘れたくない思い出です。
by lacasamia3 | 2020-10-10 04:51 | イタリア救急車ライフ | Comments(6)

フィレンツェで山暮らしをするchihoの田舎便りです。フィレンツェの街歩き情報、イタリア風家庭菜園、お勧めレストラン現地情報、日帰りで行ける街の情報など。フィレンツェの滞在型アパートの紹介サイト「ラ・カーサ・ミーア」を運営しています。


by chiho