誰かが話しかけてる

昨日、私は午前中、ドライバーのRさんと病院間搬送でした。

外傷性意識障害で手術を受けた患者を元の病院へ搬送するという任務。
彼は殆ど意識がなく、ごくたまに目を少し開けて、どこを見ているわけでもなく、ぼんやりと瞬きをし、また眠ってしまいます。
生体モニターを救急車のものに付け替え、病院のベッドからストレッチャーに患者を移動し、喉の気管カニューレに携帯用の酸素ボンベをつなげます。出発の準備が整ったら、女性の看護師がそっとやってきて、「x君、今度会うときには良くなって戻ってきてね」と耳元でささやく。ドライバーのRさんもストレッチャーに顔をぐいぐい近づけて、「おう、x君、これから救急車に乗るけど安心してな」と声をかける。病院に着いたら、同行のドクターが「x君、xx病院に着いたよ」とおでこを優しく撫でながらつぶやく。
病室に着いたら看護師が「x君、おかえりー!」って笑顔で迎えてる。

私もそっと耳元で、「元気になって家に帰る時は救急車で迎えに来るから」って伝える。

聞こえているかどうか分からない。でも、皆、しきりに彼の名前を呼んで話しかけてる。
xさんの周りは何か結構賑やか。

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Commented at 2020-10-07 10:15 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by viikukka at 2020-10-07 14:32 x
素晴らしい対応ですね!皆さんがされるということはそんな患者さんへの対応が共通マニュアル化されてるのでしょうか?
Commented by しんしん at 2020-10-08 02:36 x
X君を包む温かい空気が静かに伝わってきます。
名前を呼ぶ、声をかける・・・心に留めておかなければ。
Commented by sanakopi at 2020-10-08 07:08
なんだか、涙があふれてとまらなかったです。xくんが戻って来てくれますように。
素敵なワンシーンをありがとう!!
Commented by なかじ at 2020-10-08 13:11 x
医療に関わる人々の優しさ、暖かさは国も人種も関係ない。多少、接し方は違うかもしれないけど、コロナ治療現場の日本の医師や看護師、スタッフの方々の患者への接し方には本当に頭が下がります。きっと普段から患者に優しく温かく接しており、感染症対策の中、試行錯誤しながら一生懸命、患者さんに対している。・・それなのに日本の一部の人はそんな彼らや彼らの家族を差別し、あまつさえ患者をも差別している。・・今回の事で日本の病がはっきり見えたと思う。・・かなしい国だな・・。
by lacasamia3 | 2020-10-07 05:20 | イタリア救急車ライフ | Comments(5)

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