
このブロンズ像は私が大好きな彫刻家ジャンボローニャの作品「天翔けるメルクリウス」(1580年頃)。フィレンツェのバルジェッロ国立博物館に収蔵されています。

いつも、この像を目の前にする度に、相当重いはずであるブロンズ重さを絶妙なバランスで倒れないように計算した、ジャンボローニャの才能と職人技に驚きます。
土台なんてたったこれだけなんですよ。
日本にいるときは特に意識したことがないのですが、イタリア人社会に居ると、たまーに自分が日本人だなあと思うことがあります。
特に最近、水車小屋のグループで色んなことをイタリア人とやる時、それぞれのメンバーから歯に衣着せぬ発言が飛び出し、ハラハラすることが多いのですが、別に喧嘩をしているわけではなく、お互いの言いたいことを表現しあって、解決方法を模索するということがイタリア流らしい。でも時には、それぞれが譲らないから前に進めないこともあります。
そんな時、私ともう一人のメンバーLさん(彼女はイタリア人)が上手く間をとって調整するというのが定番のパターンです。どっちも正しくて、どっちの気持ちもわかる。まあ、どっちつかずではあるのですが(笑)、争い事を嫌い、まあまあって仲介に入って丸くおさめようとする性格は日本人だからなのでしょうか。まあ、ほっておいても、ケロリと何事もなかったかのように、仲良くしてるから、こちらが心配することはないのかもしれませんが。
イタリア社会において、ジャンボローニャのメルクリウスの様にバランス感覚を上手にとって、日本人らしく生きていこうと思います。
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何事にもバランス感覚は大切ですよね~彫刻とともに素敵なお話をありがとう。
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Chihoさんのお立場、よーく分かります!
tawarayaさん、この争い事を避ける絶妙なバランス感覚(どっちつかずともいう)は日本人独特の気性なのだと思います。
kotaro_koyamaさん、やっぱり?間に入ってまあまあって言う役割はやっぱり私たち日本人が得意なのかも。