いつ訪れても活気があって、市役所前の広場は夕方になると街の人たちが楽しそうにお喋りをする屋外の社交場になります。
周辺はキアーナ渓谷と呼ばれていて、街の見晴台からはトラジメーノ湖という大きな湖がちらりと見えます。
丘の中腹にあって、メインストリートは唯一平坦な道だけれど、脇道は全て坂と階段です。
どの路地もついつい写真を撮りたくなる。
この街を訪れたらぜひ行っていただきたいのが、街の大聖堂の真向かいにあるディオチェザーノ美術館(Museo Diocesano)。この美術館には、フラアンジェリコの受胎告知が展示されています。
同じ画家が描いた受胎告知が、フィレンツェのサン・マルコ修道院にも保存されており、コルトーナの受胎告知と、フィレンツェの受胎告知は、同じ画家が描いた同じ題材でありながら、2点を比べてみると、12年間という歳月の中で、フラ・アンジェリコの作風の変化、ルネサンスを生きた周りの画家達の影響が見られます。
こちらは、コルトーナの「受胎告知」(1430年頃)
聖母の顔付きがとても幼く、可愛らしい魅力があります。
この受胎告知では、聖母マリアの椅子が装飾を施した椅子ではなく、普通の椅子で、建築空間の遠近法もより複雑になり、非日常的な天使の羽と二人の光輪以外は、極めて日常的な情景として描かれています。内装や衣服が質素であるが故に、天使の羽の色合いの美しさが際立っています。どっちも好きな作品♩


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