水車小屋の周りも、黄金色の海が広がっています。
イタリアでは最近、grano antico ( グラーノ・アンティーコ=古代小麦)の栽培が盛んになって来ています。戦後、アメリカで品種改良され、ヨーロッパに持ち込まれた病害虫に強い改良品種の小麦が主流となり、一時期は絶滅寸前まで追いやられたヨーロッパ古来の小麦ですが、近年、古代小麦の糖度やグルテンが低めで、ミネラル分が高いことが注目され、再び中小の農家が栽培を始めたのです。収穫量が少なくて、病害虫に弱いという難点がありますが、オーガニックの農法に合うのだとか。この辺りの理由は、今回麦を提供してくれた農家のパオロさんに是非お聞きしたいです。
2年前、この水車小屋で仲間と一緒にパンを焼き始めた時は、古代小麦を栽培している農家を見つけるのが大変だったのに、今年は、水車小屋から2キロ位の所の有機農家で栽培していることを知り、少し分けてもらいました。
もらって来た小麦はこのような状態。籾殻は吹き飛ばされて(その行程もいつか見てみたい♩)取り除かれていますが、まだまだ細かい籾殻や、他の植物の種などが混じっています。
これを、vaglio (ヴァーリオ)と呼ばれる機械で綺麗にするのです。
この機械は、多分60年以上、水車小屋に置いてあるもの。戦後すぐに購入された機械のようですが、今のオーナーさんも使っていないから、先代が使っていたとなると、既に40年くらいは使われなくて止まっている状態でした。
上から小麦を入れて、ハンドルを回すと、左右のドラム缶のような筒状の部分がグルグルまわります。
向かって右側から3段階位で、一番右にカス、真ん中に割れた小麦、一番左側に純粋な小麦が落ちる結構精巧な(笑)つくり。
凄い音がします。
そして、ほら、綺麗になりました。
これを石臼で挽くのです。
小麦って本当に奥が深い!
昨晩はサッカーの試合を家族で見ました。応援していたのですが、日本チーム、惜しかった。でも頑張った!
良い試合を見せて頂きました。有り難う。
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Momo Ireland
at 2018-07-04 03:34
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初めてコメントします。このVaglioと呼ばれるもの、形は多少違いますが日本の唐箕と原理はいっしょですね。私は長野の田舎で生まれ育ったのですが、唐箕が自宅にあり、小麦と稲両方に使ってました 笑。
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lacasamia3 at 2018-07-06 06:54
Momoさん、長野にも似た機械があるなんて嬉しいです。稲にも使えるんだー。基本的には同じですもんね。穴が三角の網もあって、きっとそれはそば粉(イタリアでもサラセン麦と読んで昔は山の方で栽培されていました)に使われていたのだと思います。