浜辺のアーモンド売り

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私たちがゴロッと毎朝、トドの様に浜辺で横になっていると、「xxxxxxxx 〜!!」と不思議な物売りの男の子を何度か見かけました。
重そうな、クーラーボックスを持って、ピリッと糊の利いたバミューダパンツとポロシャツという出で立ちのイタリア人。大きな声を張り上げて、何かを売り歩いているのは確かなんだけど、何を売っているのかが不明。アントネッロが耳を澄ませても、何だか良くわからないのです。

そんな日が数日続いた後、ある日、意を決して小銭を用意し、ちょっとちょっとと手招きをして、何を売っているのか見せてもらいました。
彼が売っていたのは、アーモンドとココナッツ。"Cocco e mandorle !!"(ココナッツとアーモンド)と叫んでいるのですが、訛りが余りに激しくて、分からなかったのです。アントネッロの実家から、10キロしか離れていない小さな村の出身のロッコ君は、夏はこうしてビーチで冷やしたアーモンドとココナッツを売り歩き、冬は玉ねぎとジャガイモを地元で売っているんだそうです。
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これが彼が売っているアーモンド。
地元産のアーモンドは小粒で味が濃く、噛むとジンワリ口の中に美味しさが広がります.ビニール袋には氷水も少し入れてあり、アーモンドの皮がつるっと剥けます。海辺で食べるアーモンドもなかなか美味しい。
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次の日はココナッツを買ってみました。
シャキシャキという歯ごたえのある冷えたココナッツ。これ、皮ごとムシャムシャと食べてしまいます。
ロッコ君は、こうしてアーモンドやココナッツを売る間、買う人のパラソルの下でちょっと日陰を借りて、煙草を1本吸いながら、世間話をします。でも余りに訛りが強くて、アントネッロも理解不能。途中何度も聞き返したり、言い直しながら確認したり(笑)。10キロしか離れていなくても、別の村だと言いまわしや言葉が全然違うんです。
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出発の前の日も、ロッコ君に会う事が出来ました。ユキを買いに走らせたら、最後に、「ご両親に宜しくな」って言ってくれたそうです。
来年も会えるかな?

汗をかきながら、長いビーチを何往復もして、大声でココナッツとアーモンドを売り歩くロッコ君。純粋で働き者の彼との出会いは、今年の夏休みの思い出の1つとなりました。

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Commented by chiyo at 2016-08-19 18:17 x
へ~~!たった10kmしか離れていなくて、しかも若者の話す言葉なのに理解不能って面白いですね!日本では、そこまでの違いって、もうないかも。
地方に住んでいる私などは、地元の子ども達と話していても、テレビの影響か言葉がどんどん標準語に近づいているように思います。
Commented at 2016-08-19 21:31 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by lacasamia3 | 2016-08-19 05:44 | ユキちゃんと海 | Comments(2)

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