キモチの向き

キモチの向き_f0106597_2203626.jpg土木クラブで忙しいアントネッロに代わって、母大活躍!
普段は、アントネッロにやや遠慮して(笑)、お昼か夜、どちらか1回だけ食事当番を譲ってもらうのですが、「ごめん、今日は晩御飯も作れそうにない」というアントネッロの言葉で、張り切りお婆ちゃん。朝から、色々とご飯の支度をしています。
「和食で食べたいもの」と頭に浮かぶのは、お寿司でも、焼肉でもなく(あ、でも焼肉はちょっと食べたいかも・笑)、実は、おあげと季節の野菜を炊いた、こんな素朴な煮物だったりします。九州出身の母の煮物は優しい薄味です。


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こちら、母が持ってきてくれた今月号のクウネル。


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そして、もうひとつ持ってきてもらったのが、この本。
スローな未来へ 「小さな町づくり」が暮らしを変える(島村奈津著)

それまで長い、長い間、のほほんとイタリアにばかり目を向けていた私ですが、3月の震災以来、日本に目が向いています。たとえ日本に住んでいなくても、やはり自分が生まれて育った国、日本がこれからどういう風に変わっていくのか、それをきちんと見つめてみたいという気持ちが段々と大きくなって来ました。

この本の著者、島村奈津さんは、もともと、「フィレンツェ連続殺人」、「エクソシストとの対話」など、現代のイタリアを取り上げるノンフィクション作家。私は彼女の凛として時に、少し男性っぽい(スミマセン)、文体が好きです。
イタリアの食、農業を考えるムーブメント、スローフード運動に関する著書も数冊出されています。
イタリアに目を向けながら、「日本の田舎はどうなのだろう?」という視点で書かれているのがこの「スローな未来へ」です。

まだ読みはじめですが、彼女は、本の中で、イタリアの田舎に負けず、劣らず、しっかりと日本の田舎で、地元の人々が自らの町に誇りを持っている姿を紹介し、「人間らしいゆったりとした暮らしと、故郷や今、自分が暮らしている地元への誇りを取り戻す時代である」と述べています。
「な~んにもないこと」、「ずーっと畑が続いている風景」が実はとても価値のあることであるということが、とても判りやすく語られています。
この本は今から1年半以上前に出版されたものですが、震災後、日本の農業が大きく揺れるなかで、島村さんは、どうこの状況を書かれるのだろう?と、読みながらふと思いました。

ちょっと日本シックな私。前回日本に滞在したのはもう既に4年半以上前のことでした。
そろそろ、日本に帰ろうかな?(お風呂に入りたい・・・)。今回は、でもアントネッロも一緒に(←この方、もう11年程日本に行っていません)。

私の気持ち、アントネッロの気持ち、今、ビューンと日本に向かっています。

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Commented at 2011-08-15 23:33
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kirokoro at 2011-08-16 00:48 x
日本に来たい気持ち勿論わかります。 が
正直 今の日本の現状はとても厳しいです。
政府が正確な情報を 隠蔽していて 東京なども 実際
政府の発表より かなり 厳しい数値がでています。

私は ゆきちゃんの身体が心配です。
被爆は たった1つでもしないほうが良いのです。
お野菜なども もうどこのものが どう流通しているのかも
つかめません。これはもう 日本中の問題になってしまいました。
1日1日と 事は深刻になってきているのです。

あと何年か こちらに来られるのは お待ちになったほうが
良いと思います。老婆心でごめんなさいね。
Commented by ゆっこ at 2011-08-16 01:59 x
こんにちは!
アントネッロ氏の凄い物にもお母様の煮物にも、興味津々。

前回の帰国は4年半以上も前になるんですか?
では、私はそれ以上長くこちらにおじゃましてるんですね!

前回は確か九州へ行かれたり、ユキちゃんが七五三のお着物を着たりしましたよね・・・
いつの日か帰国される際は、日本を堪能してくださいね!


それと、いつか、最近の泉の写真を載せていただけないですか?
畑仕事も本業もお忙しいとは思いますし、ブログに載せる記事もたくさんあるとは思いますが、
あのすてきな泉の近況(笑)が知りたいです。

Commented by at 2011-08-16 04:51 x
あ~~美味しそうな煮物!!器も良いですね♪
千穂さんのママのお料理はイタリアの地でも愛情が伝わり、ほのぼのします♪

アントネッロさんは大工クラブに頑張ってもらって!!
愛するキッチンは千穂さんのママに暫くの間、お願いを♪

千穂さんは遠くに離れて思う故郷日本ですよね。
しかし本当に不安な放射性セシウムで目に見えないから不安が募ります。
焼いても煮ても消えない。
早く少しでも良い解決の道を望むしかないです。

小さいお子さんを持たれる要る方は不安一杯だと思います。
地震津波原発と大変な日本ですが頑張ろう日本です!!
Commented by くまsan at 2011-08-16 11:02 x
kirokoroさんのコメント、気持ちはわかりますが、そこまで大袈裟に考えるのはどうだろうと思ってしまいます。確かに数値としては都内等でも出ていますが、一日中携帯電話で通話することとどちらが人体への悪影響を及ぼすか・・・ 果たして福島原発の事故前は全く数値は出ていなかったのか。基準値の意味を含めて、そのあたりを政府にも、はっきりと説明してもらいたいですね。でないと悪いほうへ考えればきりがないと思うし、いつまでたっても諸外国から敬遠されて復興できなくなりそうで心配です。
Commented by ebuebu at 2011-08-16 11:04 x
chihoさん

おはようございます。
日本への望郷の想い、鼻の奥がツンとするほど切なく伝わりました。

私は、是非、chihoさんの目で見て感じて欲しいと思っています。
そして、その目に映った日本についてここで語り合えたらと・・・。

このままでは日本は確実にどんどん衰弱していくようです。
でも、その中にあって、健気にたくましく生きていこうとする小市民たちの生活を是非感じていただけたらと思います。

一番身近な存在は、日本からいらした今傍らにいらっしゃるお母様でしょうね。お母様の目にはどう映っていらっしゃるのかしら?


走り続けた日本。今立ち返る時でしょうね。


Commented by umi_0768 at 2011-08-16 13:11
東京ママが来られて時のって雰囲気がいいですね。
by海町
Commented at 2011-08-16 21:44 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kirokoro at 2011-08-16 22:37 x
正直 大げさであれば 夢であればいいなあと思っています。
本当ですね。復興のために 政府には何とか 誠実な真実を国民に
伝えて欲しいと思います。
農家に婿入りした男のブログ を読んでみて頂けますか?
涙がでます。
こんな可愛い 楽しいブログにお邪魔して
原発の話は だめですよね。申し訳ありません。
Commented by baba at 2011-08-17 23:14 x
ゆきちゃんのブルーのお洋服、夏らしく素敵です。華やかな襟まわりがぴったり。辛い夏となりました。ボランティアや仕事で被災地に行かせていただいた折、砂や瓦礫も悲しいのですが、もとは集落のあとに青々と草が生えているのも、また切ない思いです。祖父が宮城で米と肉牛をやっています。ちほさんのブログを読み、農のおもしろさを感じていた矢先。自分の使っていた電気で故郷が苦しんでいるのは、悲しく申し訳ない気持ちです。帰ったら、祖父に農の知恵を教えてもらおうかなと思っています。ちほさんのブログ読ませていただいたらそんなことを思いました。これからも、楽しみにしています。
Commented by sweetidleness at 2011-08-31 07:23
こんにちは!いつもブログを楽しく読んでいます。良い書籍のご紹介有難うございました☆ 是非読んでみたいと思います。 私も海外在住ですので、chihoさんの日本に気持ちが向かっている。。。といのは解る気がします。6月に(イタリア旅行の帰りに)日本に立ち寄り滞在したのですが、行って良かったと思いました。 悪いことも良いことも含め、意識が確実に変わりつつあると感じた日本、今後も海外から見つめていきたいと思いました。 それからおじいちゃんのヒヨコマメの記事とても良かったです。ちょっと関連した記事を将来書きたいなと思っているのでその時はリンクしても良いですか?(問題あるようなら是非教えてくださいね)
by lacasamia3 | 2011-08-15 22:39 | シンプルエコライフ | Comments(11)

フィレンツェで山暮らしをするchihoの田舎便りです。フィレンツェの街歩き情報、イタリア風家庭菜園、お勧めレストラン現地情報、日帰りで行ける街の情報など。フィレンツェの滞在型アパートの紹介サイト「ラ・カーサ・ミーア」を運営しています。


by chiho