美味しい有機シチリアオレンジ

美味しい有機シチリアオレンジ_f0106597_21535684.jpg写真は、先日、GASを通じてシチリアから届いた有機オレンジです。とっても美味しくて、毎晩夕食後に家族三人でモリモリと食べています。この様子だと、15キロのオレンジはすぐなくなってしまいそう!
左は"Tarocco"(タロッコ)、右は"Tangeli fortune"(タンジェリ・フォルトゥーネ)と言う種類です。タロッコは味が濃く、甘くて、タンジェリは酸味が少しあり、どちらもとても美味しいオレンジ。一言にオレンジと言っても、11月から3月までの間、いろんな種類のオレンジが届きます。

今年の1月半ば、南イタリアのカラブリア州、ロサルノという町で、過酷な労働条件を訴える移民の労働者の暴動がありました。この時、移民問題と言うよりも(この時のコントロールで、不法滞在者は少数だったのです)、イタリア国内の農業における労働者の労働条件の低さが際立ちました。カラブリア州でオレンジの収穫に携わる殆どの労働者は低賃金で雇われた移民です。この時、インタビューに答えたロサルノのオレンジ農家の人の、「生き残るためには、低賃金で人を雇うしか方法がないんだ」と言っていた言葉が印象的でした。
確かに、スーパーで売られている値段が1キロ当たり1ユーロ、間に2~3の業者が入ったとして、農家には何セントのお金が払われるのでしょう?


美味しい有機シチリアオレンジ_f0106597_21552796.jpg
ロサルノの暴動を受けて、GASでオレンジを買っているシチリアの有機オレンジ農家にも、北イタリアのGASのメンバーから質問のメールが届いたようです。この農家は、私たちGASへ、送料も込みで1キロあたり1.2ユーロで美味しいシチリアオレンジを売ってくれています。うちの小さな村のGASだけで毎月500キロ買っているから、きっと毎月10トン以上は北イタリアのGASに売っているのだと思います。
間に入る業者、スーパーがない分、私たちが払うお金を全て受け取るわけですが、だからと言って凄く儲かっているわけではないのです。トラックの運転手、オレンジの収穫をする季節労働者達(移民であろうが、イタリア人であろうが)に相応の賃金を払い、税金を払って、きちんと有機農家としてやっていけるという程度なのだそうです。

GASは、Gruppo di acquisto solidale(援助する共同購入グループ)。gasの「S」(SOLIDALE=援助する)の部分がとっても大事なのです。GASのメンバーが、毎月、フィレンツェの反対側までオレンジを取りに行ったり、皆で仕分けを手伝ったりすること。それもまた、ある意味シチリアの大地とつながっているような気分になります。

今晩は夕食後に下の村でGASの会合に行ってきます♪

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Commented by marcheselli at 2010-02-18 22:55
同感です。「農業は、どんなに働いても儲かる仕事にはならない。情熱がなければやっていけない。」とおっしゃっていた生産者の言葉を思い出します。
Commented by fuu at 2010-02-18 23:05 x
イタリアの小さなお店で買って食べたオレンジは・・・
それはそれは、みずみずしくて甘くておいしかったです。
どっさり買ったのでしたが、みなさんにおすそわけをして
”どうしてこんなにおいしんだろう・・・”と話しながら食べたものでした。
オレンジの値段の安さにびっくりしたものでしたが、そんな理由があったとは知りませんでした。
思い出すオレンジの味が、ちょっぴり切なくなりました・・・
Commented by emmanuela at 2010-02-19 00:19
日本のみかんは甘くておいしいのですが、子供の頃に食べていたみかんに比べて香りが弱くなった気が.....これはみかんだけでなく、リンゴやイチゴやお野菜にもいえること。
食べることは生きるうえで必要不可欠なことだからこそ、食物を生産する農業をもっと大切にしたいですね。
外国に行くと果物や野菜の味が濃く、本来の姿に近いような気がして嬉しくなります。Chihoさんの畑までは無理でも、いつか自分で何か作れるようになったらいいな.....なんて思うこの頃です。
Commented by ひろりん at 2010-02-19 01:49 x
ロサルノのニュースは、衝撃的でしたね!地元の人は、外国人労働者を追い出したいし、農家は、人手が足りないし。そうなんですよね~。オレンジ、すっごくおいしいけど本当に安いですよね。経済的には、この安さは助かりますけど、やっぱりどこかで無理があるおかげで、何とか成り立っているわけですよね。こういう問題が出るまで、誰もが見て見ぬ振りをしているんですよね。
Commented by mukkoT2 at 2010-02-19 06:02 x
どこの国でも、過酷で低賃金の仕事は結局多くの移民がやっているんですね。
私もここアメリカで、昨年始めてCSA(Community Supported Agriculture)に参加して、地元の農家から直接野菜と果物を購入していました。割高ですが、他のものにかかる費用を削っても今年もまた参加しようと思っています。
私も密かに心は農へと向かっています。これからも関連情報楽しみにしています。
Commented by tonomariko at 2010-02-19 07:21
おいしそう〜。なんだかジューシーな味わいに惹かれて。これからこれにはかなわないだろうけれど、グレープフルーツを向いて食べようと思います(笑)♪
Commented by MINA at 2010-02-19 09:53 x
安全でおいしい食料を提供してくれる場で働く人達が私達の
最高で最大のスポンサーであり、また消費者である私達も
彼らの生活にとって最高で理解のあるスポンサーでなければ
いけないのでしょうね。

世界が成り立つために本当に必要な事は、生活の根本を
大切に、上質にお互い支えあっていくことかもしれませんね。

何か、全く違うものに価値観誘導操作が行われていた、
それにまんまと嵌ってしまっていた自分を見直して行きたいと
思います。

移民政策も、もし、低賃金が目的だったらその人達のその
国での生活は成り立たないわけで、問題が起こるのは
当たり前にして、どうしてそこまで考えないで移民を簡単に
受け入れるのかが全ての国に問いたいですよね・・・・。
日本もそういう問題を抱えていて、中国人女性などから
企業が訴えられたりしているようです。
Commented by Muchan mama at 2010-02-19 10:29 x
20年前にもスーパーでオレンジの安さに目を見張って、「一体お百姓さんはこのオレンジをいくらで売ってるの?!」と思ったのを思い出した。未だにそうなのね。安いのは嬉しいけど、イタリアのオレンジの値段は安すぎると思います。フェアーじゃない値段。
Commented by レンレン at 2010-02-19 12:31 x
どこの国も農業は大変ですね。安く大量に売るか高級化するかの二極化ですかね。

うちの主人は水耕栽培でグルメレタスを作っているんですが、手間がかかっているぶん値段は普通のスーパーの倍から3倍くらいです。
主に市内のファインレストランに卸しています。初めはどのレストランからも同じくらいの発注があったんですよ。
でも最近ではお客さんも二極化してきました。初めだけ使って「地元産使ってます」ってうたってその後やっぱり割高だから使うのをやめてこっそり安いメキシコ産を使っているレストランと、「いいものはいい」という姿勢でどんどん発注が増えて今ではその店専用に委託栽培のようなかたちをとっているレストランと。

うちも細々とやってます。農業で大儲けっていうのは難しいですよね。
Commented by るか at 2010-02-19 16:24 x
イタリアの「おいしいオレンジの真実」ニュース、興味深いです。どこかで読んだ曖昧な記憶で恐縮ですが1950年代までは農産物価格の30-50%が農家収入になっていたけど、60年代以降の工業的農業やアグリビジネスの台頭、国際競争によりその割合は下がり続け、今や2桁にも遠く届かないとか・・・。そういう時勢のなか、GASのような活動は意義深いと思います。
イタリアのオレンジはどことの競争になっているのでしょう?トルコとか?
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 19:58
marcheselliさん>確かにそうなんですよね。私が住んでいるエリアは結構、農耕地帯であるので、酪農、農業の実態って凄くよく判るのです。キチンと作ろうと思ったらとても手がかかるし、かといって高く売れるものではないし。だからこそ、農作物の生産者の状況を知った上で、消費者側の意識の変化が必要なんだと思います。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 19:59
fuuさん>オレンジもトマトも、イタリアが胸を張って自慢できる美味しい農作物です。でもその生産の現場では厳しい状況もあるんですよ。でもイタリアのオレンジはやっぱり最高に美味しいです。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 20:01
emmanuelaさん>消費者の嗜好に流されて、甘さ、形の美しさを追及する日本の農業は、イタリアの農業とはまた違った意味で大きな問題を抱えているのでしょうね。「甘い=美味しい」ではないんですけれどねえ(苦笑)
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 20:03
ひろりんさん>オレンジもトマトもその複雑な流通システムが原因なのだと思うのです。皆ちょっとずつ自分の儲けを加算していくし、かといってお店でそんなに値段を上げることが出来ないから。そのツケを生産者に回すことが問題の要因なのだと思うんです。結局、移民でもイタリア人でも、キチンと合法的に雇用されて、それなりの賃金を払われ、税金を払ってもらえれば、状況は改善されるのでしょうね。理想かなあ?
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 20:05
mukkoT2さん>アメリカでもGASのようなグループが存在するんですね。何だかとっても嬉しいです。またCSAの情報、たまに教えてください。私も心は農に向かっています(笑)
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 20:06
tonomarikoさん>シチリアオレンジはパリには届いているかな?毎年11月から3月くらいまでが旬なんですよ。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 20:08
MINAさん>資本主義経済の中で、一番力を持つのは、消費者の嗜好です。勿論、企業側にコントロールされた消費者の嗜好もありなのです。でも逆に、消費者が色々と学び、自分の頭でフェアな品選びを始めたとき、世界は良い方向に向かっていくかも知れません。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 20:11
Muchan mamaさん>そうなの。確かに肥沃な南イタリアではオレンジがたわわになっているけれど、これを収穫して、買い取り業者が間に入り、作物市場を通過して、電気がピカピカついたスーパーの店頭に1キロ1ユーロで並べるためには、じゃあ、元値はいくらじゃないと利益が出ないんだろう?って疑問に思いますよね。こうした流通方法をとるのであれば、農作物はもっと高いはずなんですよね。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 20:13
レンレンさん>結局、農業は土への情熱がないとなかなか続かないんだと思います。お金の損得勘定だけでは割に合わないですよね。だからこそ、頑張ってキチンとした形で農業をやっている人は、本当に尊敬してしまいます。美味しいレタス、頑張って作ってくださいね。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-19 20:15
るかさん>イタリアのオレンジは、殆どイタリア産です。それは結構、胸を張って言える位。でも、南イタリアのオレンジ農家がこれからも続けていけるかどうかは、こうした消費システム次第だと思うのです。
Commented by place41 at 2010-02-20 14:37
こんにちは!ブログさぼってるうちに、カーニバルの楽しそうな画像がたっぷり♪

食材が安いのは、消費者としてはとても嬉しいことだけど、それをただ単純に「やったー!安い!」と思ってはいられないんですよね。
だけど、日本で手に入る『フェアトレード』商品は、そうでない商品と比べてものすごく高いので、つい安い方を選んでしまう。。
野菜や果物等は、なるべく個人経営の小さなお店で買ったり、無人販売や、自動販売機を見つけたときに買ったりもしているけど、そういうトレードが普通になればいいのに。と思いますよね。
Commented by nikatannn at 2010-02-20 22:08 x
日本でもCSA少しずつひろまってますよー。特にオーガニックファームが多い気がします。わたしたち夫婦、この春から農場を手伝うため引っ越しをします。そこはバイオダイナミックという、有機野菜をつくるだけじゃなく、一緒に地球も癒しちゃうという農業なんです。(フランス語ではビオディナミ、ワインとかみかけますよね)
有機の農家さんの野菜でも、顔の見えない人からより、顔見知りの人と畑からだったら、スーパーの野菜より高くても買いたくなりますよね。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-22 16:48
place41さん>うんうん、日本で今進んでいるデフレも、一見、消費者にとってはありがたいけれど、実際、生産者へのしわ寄せがとても心配です。特に、食品関係は、生産コストを下げるために、どの部分でいかにコストが削られているのか、がかなり疑問です。高すぎるのも困るけれど、単純に安ければ良いと言うものでもないかなあと思うのです。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-22 16:50
nikatannnさん>そうですか、日本でもCSAは少しずつ広まっているんですね。嬉しいです。イタリア語では、ビオ・ディナーミカ と言うんですよ。我が家で買っている牛肉も、農場内で育てられた干草を食べた牛の堆肥が干草の肥料になるという循環をしている農家のものです。
Commented by aco at 2010-02-24 16:33 x
シチリア出身の知り合いがプーリアで農家のコンサルのようなことをしていて、移民問題で今年は作業する人が見つからず大変だと話していたのを思い出しました。日本へもシチリアオレンジを輸入しようとしたのですが、輸入業者が値段を高く付け過ぎて(一個350円とか400円とか)失敗してしまったみたいです。個人的には、楽しみにしていたのですが。
GASの存在をこのBlogで知って、素晴らしい取り組みだなあといつも感心しています。日本ではコープが昔そういう役割を果たしていたような気がするのですが、巨大組織になりすぎちゃったかな。
こういう取り組みがさらに広がるといいですね。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-24 16:44
acoさん>そうなんですよね。南イタリアの人は、美味しいオレンジを北イタリアや海外に売りたがっているんです。肥沃なプーリアやカラブリア、シチリアではオレンジがたわわになっていて、地元だけでは消費しきれないし(と言うか結構各家庭にオレンジの木があったりするんです)。でも間にはとても複雑な流通システムが絡んでしまい、結局ユーザーに届くには同じイタリアでも、原価に対してとても高い値段になってしまうんです。GASの良いところは、間に企業が入らないところ。だから利益は全く関係なく、皆ちょっとずつ協力して美味しい食品をフェアな値段で買うことが出来るんですよ。もっと広がると良いなあと思います。
by lacasamia3 | 2010-02-18 22:33 | シンプルエコライフ | Comments(26)

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by chiho