歴史を語るテトラルキ~ヴェネツィア小話

歴史を語るテトラルキ~ヴェネツィア小話_f0106597_19575911.jpgサン・マルコ寺院のパラッツォ・ドゥカーレ側の外壁には、tetrarchi(テトラルキ)と呼ばれる彫像が埋め込まれています。多くの装飾がそうであるように、この彫像もまた、1204年の第四回十字軍遠征の際にコンスタンティノープルから略奪されてヴェネツィアに持ってこられた多くの美術品の1つ。制作年代は紀元後400年初頭というとても古い彫像です。
tetrarchiとはtetrarchia(テトラルキーア)という言葉に由来します。tettares(4つの)、árchein(統治、支配)で、4分割政治という意味。歴史上、色々なテトラルキーアが存在しましたが、この彫像が表しているのは一番有名なテトラルキーア、紀元後300年前後の4人のローマ皇帝、東方の正帝ディオクレティアヌス(トルコ、シリア、エジプト支配)、副帝ガレリウス(旧ユーゴスラビア、ギリシア)、西方の正帝マクシミアヌス(イタリア、北アフリカ)、副帝コンスタンティウス(フランス、スペイン、イギリス)によるテトラルキーア。
当時のローマ帝国は一人で統治するには広すぎたんでしょうね(苦笑)。


歴史を語るテトラルキ~ヴェネツィア小話_f0106597_2083282.jpg歴史を語るテトラルキ~ヴェネツィア小話_f0106597_2092130.jpg


こうして、抱き合うことで、アウグストゥス(正帝)とカエサル(副帝)の堅い結びつきを象徴しています。

ヴェネツィアにはこの彫像のように1204年の十字軍遠征で戦利品として略奪されてきた彫像が、サン・マルコ寺院に沢山保存されています。有名な4頭の馬の像もこのときの戦利品です。
当時、90歳(お、おじいちゃん・汗)のエンリコ・ダンドロというヴェネツィアの元首が十字軍を引き連れて、コンスタンティノープルに攻め入ります。彼は、結局ヴェネツィアに戻ることなく98歳でコンスタンティノープルで亡くなるのでした。

長くなりましたが、サンマルコ寺院にいらしたら是非、右脇、パラッツォ・ドゥカーレ側の外壁を覗いてみてください。

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Commented by emmanuela at 2010-02-06 23:22
Chihoさん、
イタリアはどこに行っても歴史と文化があって、どんなに勉強しても私の頭では追いつきません~!(笑)
Chihoさんのおかげで興味深く学ばせていただけて感謝です。
いつか実物に出会う機会があることを信じて、楽しく拝見しています。
Commented by cocco at 2010-02-07 02:17 x
ヴェニスにも、何度か行ったけれども、余り気にも留めていなかった小さな彫刻にも歴史があるのですね~。今度行った時には、シッカリと見る様にします。何時行かれるかは、分りませんけれども・・・。
毎日とても 興味深く読まさせていただいています。
Commented by kapibara at 2010-02-07 16:28 x
CHIHOさん、こんにちは!

この彫像、そんな昔に作られたとは思えないほど綺麗ですね~。
肩に手を掛けて、なんだか、秘密を打ち明けあっているようにも
見えます^m^
今、ローマの歴史、政治についての本を読んで勉強中ですが、
周辺の国との攻防なども含めて、めまぐるしい展開で
こんがらがってきます(~_~)
この4人の皇帝のエピソードも、調べてみたいと思います♪

さて、いつもCHIHOさんのブログで、新しい発見や、
ほのぼのした気持ちをもらって、大好きなんですが、先日のように
たまに、CHIHOさんの落ち込んだ時のお話も、私は、親近感を
覚えます。
私は、看護師をしており、人との接し方で毎日毎日、
落ち込んだり、爆発しそうになりながら働いています。
周りの人に助けられたり、自分で慰めつつなんとか続けています。

だから、たまには、CHIHOさんも、弱気な部分を吐き出して下さいね!!
そんなときでも、応援していますから(*^_^*)






Commented by topotopi at 2010-02-07 22:49
Chihoさん、はじめまして!
『バールのイタリア語』バッチリもっております。
まさか偶然の偶然に著者さんのブログにたどりつけるとは、
人生いろんなことが起こるもんです・・・。

初めてイタリアを訪れたときに
ヴェネツィアへ連れて行ってもらいましたが、
本物のゴンドラと本物のヴェネツィアン・グラスにばかり
眼と気をうばわれ、
そんな細部にまで気づきませんでした・・・
というか、そんな歴史のひとコマもまったく知らず・・・

フィレンツェとは電車で1時間足らずの距離に住んでおりますが、
いまだ訪れておりません・・・
フィレンツェへ行こうと計画するとかならず風邪をひいたり、
雷雨におそわれたり・・・
なんでしょうか、前世の因縁でもあるんでしょうか?
(ぜったいないって。)
はれてその地を踏むその日まで、
こちらでばっちりお勉強させていただきますです。
それではまた。

Commented by ひとはの母 at 2010-02-08 10:03 x
こちらのブログは知的好奇心も刺激されてとても楽しみです。
考えてみれば大規模な区画整理が無い限りヨーロッパは現役なままなんですよね。
奈良県ではたまに発掘される古瓦(奈良時代の寺のもの)の処遇に悩んでいるらしく再度埋め戻したりしていて、大量なだけにそれも仕方が無いのかな・・・。と、思ってみたり。いっそお土産店で売っちゃえば?なんて思ったり…。
権力者が変わってもそのまま踏襲してきたヨーロッパの歴史観って面白いですね。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-10 03:12
emmanuelaさん>ホント、イタリアって奥が深い国だなあって思います。ローマなんか行ったら見るものが多すぎて、フィレンツェに帰って来れなくなっちゃうかも(笑)。数ヶ月住んで、どっぷり古代ローマに浸ってみたいなあ・・・
Commented by lacasamia3 at 2010-02-10 03:14
coccoさん>いつもブログを読んでくださって有難うございます。フィレンツェでもそうですが、特に立て札があるわけでもなく、普通気づかないところに凄い作品が(しかもオリジナル)がゴロゴロおいてあるんですよね。それがまた良かったりします。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-10 03:18
kapibaraさん>ブログを書くときに「自分に正直でありたい」といつも思うんです。書いているときの気持ち、自分が感じていることはやはり隠せないなあって思います。まあ、普段はそんなことないけれど、たま~に数年に1度こんなこともあるかも。それもまた私の一部分なのです。でも、もう大丈夫、30分で回復しちゃっうのもまた私です(笑)。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-10 03:23
topotopiさん>「バールのイタリア語」を購入してくださったんですね。有難うございます。ボローニャは寒いですか?フィレンツェは明日からぐんと気温が下がるそうです。おばあちゃんと冷蔵庫の記事、楽しく拝見しました~♪またそちらのブログにもお伺いしますね。
Commented by lacasamia3 at 2010-02-10 03:25
ひとはの母さん>イタリアでも、地面を掘り返すと、余りに古いものが出てきてしまい、それを保存する博物館の収納スペースがないために、地下鉄工事がなかなか進まないんですよ。
by lacasamia3 | 2010-02-06 20:32 | Comments(10)

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