今日はストでユキちゃんの学校はお休み(涙)。昨晩、お友達M君のお母さんに電話をして、我が家に遊びに来てもらいました。お互い在宅の仕事同士なので、こうして急に学校が休みになったり、長いお休みの時には、お互いに子供を貸しあうんです(笑)。一人で居ると「マンマ~遊んで~」とウルサイユキちゃんも、お友達が来ると、朝から晩まで二人で楽しそうに遊んでいます。今は外で遊んでいるところ。
さて、先日、ジョットの家を訪れてから、すっかりジョットという12世紀初頭の画家にはまってしまい、久しぶりに画集を開いています。

ジョットといえば、ウフィッツィ美術館の第2室(3階に上がって窓がある廊下から入った1つ目のお部屋です)に傑作、「玉座の聖母」が展示されています。
個人的に、ジョットの作品の中では、激しい感情を表現したパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂の一連のフレスコ画が特に好きなのですが、このウフィッツィ美術館の「玉座の聖母」もまた静かな美しさのある作品です。
急いでいる人は、このお部屋をサーっと通り過ぎてしまい、ボッティチェッリの「春」がある第10室に直行してしまうのですが、この第2室は「いかにイコン画からイタリア絵画が変化していくのか」を理解するのに面白い展示がされているので、是非足を止めていただきたいお部屋です。
展示室内には、ジョットの前の世代の巨匠2人による「玉座の聖母」、そして約20年後にジョットが描いた「玉座の聖母」が展示されています。同じテーマであるために比較しやすいのです。

ドゥッチョ作
「玉座の聖母」
1285年委託
もとはサンタ・マリア・ノヴェッラ教会に納められ、その後、ルチェッライ家礼拝堂に移動されたので、Madonna Rucellaiとも呼ばれています。1948年以後、ウフィッツィ美術館に保管されています。

チマブーエ作
「玉座の聖母」
1280-1285年制作
もともとサンタ・トリニタ教会に納められていた作品で、Madonna di Santa Trinitaとも呼ばれています。

ジョット作
「玉座の聖母」
1310-1311年制作
もともと、オンニサンティ教会に納められていた作品で、Madonna d' Ognissantiとも呼ばれています。
たった20年の差ですが、ジョットを境にして、イコン画からイタリア絵画が独自の道を歩み始める過程が見受けられます。
前者の2作品では、聖母の周りの天使たちがかなり様式化されているのに対し、ジョットは、手前に位置する天使の光背で後ろの天使の顔を隠してしまうことも恐れず、前後、奥行きの描写に努めています。
また、聖母が座る玉座の左右の窓部分から後ろ側に居る聖人の顔を覗かせたりして、玉座の建築要素をより立体的に見せます。
そして何より、ジョットの作品では、玉座や天使、聖人たちが、地面に降り立っています(他の2作品では、プカプカと中に浮いたような感じ)。
今の時代から見ると何ともないような変化ですが、完璧な遠近法からはまだまだ程遠いのですが、理論的な3次元の描写し始めようとした時代の息吹を感じる作品です。
是非、ウフィッツィ美術館にいらしたら、この3作品を比べてみてくださいね。
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さて、先日、ジョットの家を訪れてから、すっかりジョットという12世紀初頭の画家にはまってしまい、久しぶりに画集を開いています。

ジョットといえば、ウフィッツィ美術館の第2室(3階に上がって窓がある廊下から入った1つ目のお部屋です)に傑作、「玉座の聖母」が展示されています。
個人的に、ジョットの作品の中では、激しい感情を表現したパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂の一連のフレスコ画が特に好きなのですが、このウフィッツィ美術館の「玉座の聖母」もまた静かな美しさのある作品です。
急いでいる人は、このお部屋をサーっと通り過ぎてしまい、ボッティチェッリの「春」がある第10室に直行してしまうのですが、この第2室は「いかにイコン画からイタリア絵画が変化していくのか」を理解するのに面白い展示がされているので、是非足を止めていただきたいお部屋です。
展示室内には、ジョットの前の世代の巨匠2人による「玉座の聖母」、そして約20年後にジョットが描いた「玉座の聖母」が展示されています。同じテーマであるために比較しやすいのです。

ドゥッチョ作
「玉座の聖母」
1285年委託
もとはサンタ・マリア・ノヴェッラ教会に納められ、その後、ルチェッライ家礼拝堂に移動されたので、Madonna Rucellaiとも呼ばれています。1948年以後、ウフィッツィ美術館に保管されています。

チマブーエ作
「玉座の聖母」
1280-1285年制作
もともとサンタ・トリニタ教会に納められていた作品で、Madonna di Santa Trinitaとも呼ばれています。

ジョット作
「玉座の聖母」
1310-1311年制作
もともと、オンニサンティ教会に納められていた作品で、Madonna d' Ognissantiとも呼ばれています。
たった20年の差ですが、ジョットを境にして、イコン画からイタリア絵画が独自の道を歩み始める過程が見受けられます。
前者の2作品では、聖母の周りの天使たちがかなり様式化されているのに対し、ジョットは、手前に位置する天使の光背で後ろの天使の顔を隠してしまうことも恐れず、前後、奥行きの描写に努めています。
また、聖母が座る玉座の左右の窓部分から後ろ側に居る聖人の顔を覗かせたりして、玉座の建築要素をより立体的に見せます。
そして何より、ジョットの作品では、玉座や天使、聖人たちが、地面に降り立っています(他の2作品では、プカプカと中に浮いたような感じ)。
今の時代から見ると何ともないような変化ですが、完璧な遠近法からはまだまだ程遠いのですが、理論的な3次元の描写し始めようとした時代の息吹を感じる作品です。
是非、ウフィッツィ美術館にいらしたら、この3作品を比べてみてくださいね。
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ウフィツィのこの部屋だけでも、Firenzeに行く価値があるのですが、同じテーマの3作が並んでいるのは非常に壮観です。
とくに、ジョットの聖母の瞳の美しさにいつも心惹かれるのです。しかし、瞳は実に鋭くもありで
Firenzeにまた行きたいのだが
とくに、ジョットの聖母の瞳の美しさにいつも心惹かれるのです。しかし、瞳は実に鋭くもありで
Firenzeにまた行きたいのだが
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ウフィッツィ美術館を初めて訪れたとき、イタリアを初めて訪れて、一番最初にであった本物の絵画がジョットの「玉座の聖母」でした。知識は全く無い状態でしたが、イタリアの全て強烈に肌に感じ
今でもずーと存在しています。もう一度会いに行きます。
今でもずーと存在しています。もう一度会いに行きます。

ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
matt-frafraさん>そう、私もこのお部屋で3作品を比較するのが好きなのです。どの作品にもそれぞれの良さがありますね。いつか是非、またフィレンツェにいらして下さい。
ponn3mさん>ジョットーの作品の中でも傑作と言われるこの作品の強さ、私も感じます。またいつかフィレンツェに、この作品に会いに来て下さいね。
鍵コメaさん>その節は、「ラ・カーサ・ミーア」にてB&Bギベルティーのご予約を頂き、大変有難うございました。またいつか是非いらしてくださいね。へえ~、ミケランジェロの落書きのあるお部屋は聞いたことがないです。ヴェッキオ宮殿の外壁には1つあるんですよ。