
我が家の近くにプラトリーノという小さな村があります。この村には、Villa Demidoff(ヴィッラ・デミドフ)と呼ばれる元メディチ家の別荘であった場所が残っています。
1568年にフランチェスコ1世(コジモ1世の息子)によって購入され、彼と後妻のビアンカ・カペッロお気に入りの別荘となるのです。物理、化学オタクであったフランチェスコは、この別荘で様々な実験を行います。↑の絵でも見られるとおり、傾斜する地形を活かして噴水から水を流し、水力を利用して機械仕掛けのミニシアターを作ったり、秘密の植物園を作って、海外から取り寄せた珍しい植物を育てたりしていたそうです。
残念ながら、メディチ家が途絶えた後、ロレーヌ家に所有が渡った後は、野ざらしにされ、建造物はすべて失われてしまいます。その後、1837年にロシアの貴族デミドフ家により購入された以後、デミドフ邸と呼ばれるようになります。

フランチェスコ1世の時代を思い起こさせる唯一の作品が、この"Colosso di Appennino"(アペンニーノの巨人)。アペニン山脈の巨人というこの作品のいわれは、調べたのですが判りませんでした。でも、関連があるかな?と思ったのは、メディチ家の紋章についてのある伝説。
メディチ家出身の騎士アヴェラルド・デイ・メディチがアペニン山脈に住む悪い巨人を倒します。巨人は死ぬ前に、鉄の棒に玉をつけた武器をアヴェラルドへと投げ返します。アヴェラルドの盾に玉の跡がついたことから、メディチ家の紋章になったという伝説です。恐らく、フランチェスコ1世もこの伝説は良く知っていたでしょうから、彼がジャンボローニャに作らせたのは、もしかしたらメディチ家の先祖に倒されたアペニン山脈の巨人なのかも知れません。
メディチ家の紋章については、medici=medicina(薬)に由来し、当時、既に早い時期からメディチ家が東方から薬草の輸入に携わっていたために、紋章の玉は丸薬を表すという説もあります。

ちょっと前に遠足でこの公園を訪れたユキちゃん。↑こんな絵を描きました。

ユキちゃんの巨人はなんともくつろいでいます(笑)
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先日、チェリーニアパートメントでお世話になったメンバーの一人です。 夢のようなステキなアパートで、それもドォモに歩いて1分という利便さで 快適なフィレンツェプチ暮らしを堪能させていただきました。 感謝感謝デス!!
帰国後もまだまだ夢の中に居る6人ですが、この次は、プラトリーノにも足を伸ばせる旅行にしたいです。その時はまたよろしくお願いします。
帰国後もまだまだ夢の中に居る6人ですが、この次は、プラトリーノにも足を伸ばせる旅行にしたいです。その時はまたよろしくお願いします。
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メディチ家の紋章は、丸薬の説しか知りませんでした~。
最初の写真を見たときは一瞬「ボボリ庭園??」と思ったのですが、
よく見たら違いますよね(笑)。
こんな面白いvillaが郊外にあるなんて、知りませんでした。
最初の写真を見たときは一瞬「ボボリ庭園??」と思ったのですが、
よく見たら違いますよね(笑)。
こんな面白いvillaが郊外にあるなんて、知りませんでした。

twigusさんの仲間です!
たった4日のアパートメント暮らしでしたけれどフィレンツエ生活を堪能しました。一歩外に出れば生活している人々と肩が触れ合うほどにすれ違い、街の石畳の歩き難さにも次第に慣れ、徐々に街に馴染んでゆく自分を感じ、もう少し長く滞在できたら自分が観光客である事も忘れてしまえるかも・・・とか何とか言っちゃってブランドショップで目の色変えちゃったりもしていたんですけどね。
でも再びフィレンツエを訪れる機会があるなら必ずまたお世話になります。
そんな日が来ますように・・・。
たった4日のアパートメント暮らしでしたけれどフィレンツエ生活を堪能しました。一歩外に出れば生活している人々と肩が触れ合うほどにすれ違い、街の石畳の歩き難さにも次第に慣れ、徐々に街に馴染んでゆく自分を感じ、もう少し長く滞在できたら自分が観光客である事も忘れてしまえるかも・・・とか何とか言っちゃってブランドショップで目の色変えちゃったりもしていたんですけどね。
でも再びフィレンツエを訪れる機会があるなら必ずまたお世話になります。
そんな日が来ますように・・・。
ユキちゃんの絵、可愛い・・・。
本物の巨人よりも、のんびりとくつろいでる様子がなんともいいですね。
ユキちゃんの絵も素敵なんですが、この一番上の別荘全体を描いた絵(?)がいいですね。出来ればもっと近くで見てみたいです。当時の噴水やミニシアター、植物園などが残っていたらさぞ綺麗でしょうね・・・。この絵の中に、当時の植物園も探せるのかな?
本物の巨人よりも、のんびりとくつろいでる様子がなんともいいですね。
ユキちゃんの絵も素敵なんですが、この一番上の別荘全体を描いた絵(?)がいいですね。出来ればもっと近くで見てみたいです。当時の噴水やミニシアター、植物園などが残っていたらさぞ綺麗でしょうね・・・。この絵の中に、当時の植物園も探せるのかな?
こんにちは^^始めてのコメントです。
ビアンカ・カペッロのお気に入りの別荘なんて、是非いってみたいです。
彼女の生涯に興味があるのですが、何か感じられるかもしれませんね。
フィレンツェに行く際にはよろしくお願いします。
ビアンカ・カペッロのお気に入りの別荘なんて、是非いってみたいです。
彼女の生涯に興味があるのですが、何か感じられるかもしれませんね。
フィレンツェに行く際にはよろしくお願いします。

ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
twigusさん>また皆さんでいらしてくださいね。またお会いできるのを楽しみにしています。↑頂いた鳩サブレー、ちょっとずつ大事に頂いています。
pino-ombraさん>メディチ家の別荘ってあちこちにあるんですよね。ここは、残念ながらその当時を思い起こさせるようなものはこの巨人くらいしか残っていないのですが、トスカーナらしい緑が広がる素敵な公園です。
keikoさん>この度は、どうもありがとうございました。楽しいご滞在になったようで何よりです。またゆっくりとフィレンツェにいらしてくださいね。
あねさん>このルネッタと呼ばれる半月形の絵は、フィレンツェのfirenze come era という街の歴史博物館に保存されています。フィレンツェ近郊の全てのメディチ家の別荘を描いたシリーズなんですよ。フランチェスコの秘密の花園、どこにあるんだろう?相当秘密だったようなので、もしかしたらこの画家もその存在を知らなかったのかも知れませんね。
ベリタリアさん>ビアンカってとても興味深い人物ですよね。随分前ですがブログでもビアンカの生涯について書いた事があります。メインサイトの中の歴史話にのせていますので良かったら見てみてください。
njs2005さん>この巨人、相当大きいです。中は空洞で3階建ての部屋になっているそうなんですよ。
鍵コメwさん>嬉しいです~!!気長に待っていますので、ご心配なく。でも本当に嬉しいです。