フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ

フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_565015.jpg
フィレンツェでは、毎年9月7日の夕方は、Rificolone(リフィコローネ)というお祭りがあります。これは昔から、「聖母マリアの誕生」にちなんで、9月8日にサンティッシマ・アヌンツィアータ広場で行われるFierucola(フィエルーコラ)の市場の前夜祭のようなものだったようです。フィエルーコラの前日、郊外の山の農民達が色々な農作物や食べ物を売りにやってきました。田舎パンや新鮮な卵、キノコ、手作りの工芸品などを入れた大きな籠を抱え、質素な服装に、日焼けをしたおかみさんたちの服装に、当時のフィレンツェ人たちはビックリしたそうです。当時は、街灯が余りなかったフィレンツェで、前日から市場の準備を始めた農民達は、暗くなると堤燈を灯り代わりに使っていたそうです。
これが、堤燈行列となり、今では子供達がこの堤燈を持ってそれぞれの地区を練り歩くお祭りとなりました。
私たちも、早速、ピッティ宮殿のすぐ近くにある小さな広場、Piazza della passeraのりフィコローナに行くことにしました。


フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_5231033.jpg
フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_5252536.jpg



街中この堤燈飾りがぶら下げられていて、ユキちゃんは大喜びでした。
小さな広場が子供達で一杯!


フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_528407.jpg
フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_530627.jpg



広場にもこの紙製の堤燈が沢山飾られていました。


フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_532191.jpg
フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_5331523.jpg



5ユーロを大きなお鍋の中に寄付すると、細い竹ざおにぶら下がった堤燈をくれます。集まったお金は、ウガンダの小児病院に寄付されるそうです。
ふと、この二人のお兄さんのうちの1人がマイクを握り締めて、
「皆、聞いてくれっ!この広場の住人であるハンツが寄付してくれたんだぜっ!だから皆もどんどん寄付してくれよなっ」と叫びました。ハンツじいさんは、この広場に住んでいるホームレスのおじいさんです。レストランやバールで食べ物をもらったりして生活しているそうなんです。彼もこのチャリティーのお祭りの為に、寄付をしてくれたそうです。
ちょっと皆の心が暖かくなった瞬間。


フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_539810.jpg
フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_5405778.jpg



ユキちゃんは、大好きなピンク色の(こればっか)堤燈をもらって大喜び。この中には蝋燭が入っていて、明かりを灯すことが出来ます。
広場では、周りの住民達がそれぞれ食べ物や飲み物を皆に配っています。


フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_542427.jpg
フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_5435063.jpg


舞台ではクラウンたちが子供達を楽しませてくれています。
ユキちゃん、むっつり顔ですが、これは決して機嫌が悪いのではなく、クラウンたちのやっていることを逃さず見ようという集中した顔。すご~く楽しい時はこんな顔になります。
この後、巨大クラウン登場!このクラウンを先頭に、パレードが始まりました。


フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_5481727.jpg
フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_551268.jpg



ズンチャカチャッ~と何だかとてもレトロな行進曲が先導して、パレードは路地を進みます。上を見ると、建物の窓から、一人暮らしであろうおばあさんや、老夫婦が子供達の堤燈行列を眺めていました。おばあちゃんもきっと小さい頃に同じように堤燈行列を楽しんだんでしょうね。
残念ながらシャッターチャンスがなく、写真はないのですが、路地のあちこちには、cerbottana(チェルボッターナ)と呼ばれる吹き矢をもったイタズラ小僧達が隠れていて、子供達の堤燈に紙球を発射します。紙の堤燈がイタズラ小僧達に破られた子供はワ~ンと泣く、というのもまた、中世から伝わる伝統行事の1つであったりします(笑)。


フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_5592778.jpg
フィレンツェで堤燈行列~リフィコローネ_f0106597_605924.jpg



辺りが段々と暗くなってくると、堤燈の灯りをともします。色とりどりの堤燈が夕暮れの街に映えてとてもきれいでした。

人気blogランキングへ
気に入っていただけたら↑をポチッとクリックしてください♪
Commented by nonnakaori at 2007-09-09 07:52 x
提燈の形が日本のと違い、色も絵も明るくてお洒落ですね。蝋燭は、どうなっているのかしら?
日本の提燈は台座があり、そこに蝋燭をたてるますが、、、、、、
公園の住人のハンツさんも皆とお祭りが楽しめて良かったですね。
次の日が去年書いてあったはちみつやラベンダーを売ってる日ですか?
ユキちゃんピンクの可愛い提燈で嬉しそう!
Commented by miumiu at 2007-09-09 09:57 x
お祭り楽しそうですね  一月に行ったときは、偶然お菓子をくれるおまつりでした 昼食をとっていたお店の可愛い娘さんが 我が家の娘に お菓子をくださった事が思い出です  見知らぬ土地での思いがけないプレゼントに 我が家の娘達は ものすごく感激しました  
Commented by amy at 2007-09-09 18:17 x
おっ、フィレンツェもだんだん秋らしくなってるみたいですね。
いいないいな~、食欲の秋…じゃなかった収穫の秋。
あぁ、行きたや、イタリア。。。

お金を寄付したホームレスの話、いいですねぇ~。
Commented at 2007-09-09 20:46 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by coquille at 2007-09-10 06:16 x
ハンツおじいさんの話にじ~んっ、と感涙!今日、マイケル・ムーアの「シッコ」を見た後なだけに尚更です。
ハンツおじいさんが温かい冬を迎えられますように・・・。
Commented by chiho at 2007-09-12 17:17 x
nonnakaoriさん>う~ん、とっても簡単な作りになっていて、針金で支えられた蝋燭が中に入っていました。そうそう、翌日、サンティッシマ・アヌンツィアータで開かれる市場は、野菜やお花、チーズや蜂蜜などが売られる市場です。
Commented by chiho at 2007-09-12 17:18 x
miumiuさん>1月のお祭りは7日にあるべファニーアかな?べファーナと呼ばれる魔女がお菓子を配るというお祭りですが、お店でもお菓子を配っています。イタリア人って皆子供好きですよね。
Commented by chiho at 2007-09-12 17:19 x
amyさん>秋のイタリアもなかなか良いですよ。我が家の方では、かなり、昼間と夜の温度差があります。
Commented by chiho at 2007-09-12 17:21 x
coquilleさん>見たいんですよね~。マイケル・ムーアの「シッコ」。雑誌でインタビューを読んだんですが、「この作品をつくるのに直面した障害は?」という質問に、「あ~、保険に入れなくって」と答えたマイケルムーアが傑作でした。彼らしいですね。
Commented by lacasamia3 at 2007-09-12 17:29
鍵コメmさん>そうなんですね~、日本で子育てをされる中では受験は避けて通れない壁なんでしょうね。きっとお子さんも頑張っていらっしゃると思うから、お母さんも頑張ってくださいね。また是非コメントしてください。私もフィレンツェの様子、又ブログでご紹介しますね。フィレンツェは秋らしいすっきりとした晴天が続いていますよ。
by lacasamia3 | 2007-09-09 06:03 | フィレンツェという町 | Comments(10)

フィレンツェで山暮らしをするchihoの田舎便りです。フィレンツェの街歩き情報、イタリア風家庭菜園、お勧めレストラン現地情報、日帰りで行ける街の情報など。フィレンツェの滞在型アパートの紹介サイト「ラ・カーサ・ミーア」を運営しています。


by chiho