プーリアの内陸部を車で走ると、オリーブ畑と低い石垣が延々と続きます。
今日は、アントネッロのおじさんの家にオリーブ畑を見に行きました。ここには、代々アントネッロのおばあさん方の家族に伝わるオリーブ畑があります。
プーリアの土は、びっくりするほど赤い土です。気候が良く、3月から10月まで野菜の栽培をすることが出来るプーリア州は、中世の時代から、有数の農耕地であったそうです。確かに、オリーブ畑に足を踏み入れると、ずぶっと足が埋まってしまうほど、フカフカで、見事に石が取り除かれています。
写真左: 石がないのもそのはず。もともとは石がゴロゴロあった場所を、シャベルカーなどがなかった当時、牛、馬、ロバを使って、大きな石を取り除いたのです。畑から取り除いた石は捨てられず、小道や石垣を作るのに利用されました。ここの小道もその例。
写真右: 小さい頃、夏休みは、お兄さんと二人で、ここに住むおじいちゃん、おばあちゃんに預けられていたアントネッロ。当時を思い出してちょっと遠い目。髭が濃いぞ!
義父さんがオリーブ畑を案内してくれました。
殆どが樹齢50年以上のオリーブの木。やっぱり巨大です。昔は、1本の木でどの位のオリーブが収穫できるかを競い合ったそうで、一度、アントネッロのひいおじいさんが、1本の木から600キロ!のオリーブを収穫して優勝したそうです。600キロってことは、オイル300リットル!この大きさの木だったらあり得るかも。
木が巨大に生長するので、木と木の間は10メートル以上の間隔をとります。
オリーブの実が沢山なっていました。
オリーブ畑の1番の強敵は害虫の「ハエ」。ある種のハエがオリーブの実に卵を産みつけてしまうと、その後、実が熟す前に落ちて腐ってしまうのです。これを防ぐためには、7月にこのハエを寄せ付けないようにする薬をまく必要があります。トスカーナでは有機栽培、オーガニックという考え方がかなり一般的なので、オリーブの害虫対策に関しても強い薬に頼らない対処法が知られているのですが、南イタリアで、有機栽培を実践している農家はまだほんの一部です。プーリアでも、これからオーガニックの考え方がもっと広まってくれれば良いなあ・・・
これは"muro a secco"(ムーロ・ア・セッコ)、セメントなど接着する材料を使わず、石を重ねただけ(ちょっと押すと崩れてしまいます)の石垣。延々と続いています。重ねられた石は、畑から掘り出した"pietra viva"(ピエトラ・ビーバ)と呼ばれるこの地方独特のとても硬い石です。この石垣を見るたびに、昔のプーリア人のパワーと忍耐力を感じます。
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ナルネーゼ
at 2006-08-09 09:07
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私も家を新築したら、シンボルツリーにオリーブの木を植えたいと思っています!
こちらは新潟ですが、海風にも強い品種が有るそうで、カモメが鳴きながら水浴びしてるのが見えるような場所ですが、なんとか実現できそうです
そちらでは、お庭のオリーブの木にも、やはり薬を使わないと育てるのは難しいのでしょうか?
フィレンツェのあたりも、冬は結構冷えますよね?ということは、寒さにも強い品種もあるってことカナ?
結構いろんな品種があるみたいですよね!あの遠くから見たときの、シルバー色の美しい木が大好きなんです
こちらは新潟ですが、海風にも強い品種が有るそうで、カモメが鳴きながら水浴びしてるのが見えるような場所ですが、なんとか実現できそうです
そちらでは、お庭のオリーブの木にも、やはり薬を使わないと育てるのは難しいのでしょうか?
フィレンツェのあたりも、冬は結構冷えますよね?ということは、寒さにも強い品種もあるってことカナ?
結構いろんな品種があるみたいですよね!あの遠くから見たときの、シルバー色の美しい木が大好きなんです
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nana
at 2006-08-09 10:06
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オリーブの木ってこんなに大きかったのね? ビックリ! 遠巻きにオリーブ畑を見てたから・・・ 土地も広大なんですね~ また無知がばれちゃったぁ! 石垣や石の小道が時代を物語っていますね。 このまま歩いていると、タイムスリップしそう。 実が熟すとオリーブの香りが漂うのかしら?
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cou
at 2006-08-09 14:40
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こんばんは?!オリーブの木!
ロベルト ベルトルッチの映画”Stealing Beauty”の風景みたいだあ。
カリフォルニアもオリーブが育てやすい気候で最近、ワインにつづいて、かなりのオリーブオイル、オリーブ製品が進出してきてます。
うちにも去年やってきたまだまだひょろりと細長いオリーブの木が実をつけてます。質問ですが、その実をどのように料理、加工したらいいんでしょう??そのまま食べないもんなんですよねえ。
ロベルト ベルトルッチの映画”Stealing Beauty”の風景みたいだあ。
カリフォルニアもオリーブが育てやすい気候で最近、ワインにつづいて、かなりのオリーブオイル、オリーブ製品が進出してきてます。
うちにも去年やってきたまだまだひょろりと細長いオリーブの木が実をつけてます。質問ですが、その実をどのように料理、加工したらいいんでしょう??そのまま食べないもんなんですよねえ。
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cucina_siciliana at 2006-08-09 19:22
ちゃお、chihoちゃん!ところで、プーリアでは、オリーブ、何の種類が一般的に植えられているのかな~?Cerasuola?
アントネッロ、お父さんに似ているね、そっくりだわ 笑
アントネッロ、お父さんに似ているね、そっくりだわ 笑
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Sette
at 2006-08-09 22:54
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オリーブの木ってすんごい大きくなるんですね!オリーブって見る機会がないのでびっくりしました。葉の色もどぎつくなく、静かな色ですね。
石垣、皆形がばらばらなのに、うまく積んでありますね!すごい!道すがらず~っとあるのですね。超根気と技術が必要ですね!
石垣、皆形がばらばらなのに、うまく積んでありますね!すごい!道すがらず~っとあるのですね。超根気と技術が必要ですね!
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taemomo
at 2006-08-10 00:33
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こんばんは~!!夏休みでゆっくりPC見る暇もなく・・・(涙)
久しぶりにゆきちゃま、学校も終わって、最近ど~してるかな~?退屈してるんちゃう~?って!!な・なんとおおお~プップーリアですってえ!地中海?オリーブ?
私は明日も子供と市民プールにいってきます・・・地中海のつもりで・・・
気分だけでもプーリアにいてる気分になるような素適な写真撮って見せてくださいね!
久しぶりにゆきちゃま、学校も終わって、最近ど~してるかな~?退屈してるんちゃう~?って!!な・なんとおおお~プップーリアですってえ!地中海?オリーブ?
私は明日も子供と市民プールにいってきます・・・地中海のつもりで・・・
気分だけでもプーリアにいてる気分になるような素適な写真撮って見せてくださいね!
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ms_fragrance at 2006-08-10 20:12
こんなに大きなオリーブの木、初めて見ました!
日本では、ヒョロッとした細い木ばかりですので、オリーブの木の概念が変わりました(笑)
この実は主にオリーブ油になるのでしょうか?!透明感があって美味しいのでしょうね。
日本では、ヒョロッとした細い木ばかりですので、オリーブの木の概念が変わりました(笑)
この実は主にオリーブ油になるのでしょうか?!透明感があって美味しいのでしょうね。
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suzuran-rachel
at 2006-08-12 02:23
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初めまして、楽天で『ラベンダーの風に吹かれて』という日記を書いております。最近ランキングに参加して初めて貴ブログを知りました。とても素敵なイタリア生活。うらやましいです~(笑)私はフランスで暮らしてますがとても地味で質素な生活です。こんなはずじゃなかったんだけどな(笑)フィレンツェは昔から憧れの地。いつか絶対に行ってみたい。ただ今夫を説得中。いつか行ける時は是非ここからB&Bをご紹介してもらうつもりですので!今後ともよろしくお願いします。お嬢ちゃんとっても可愛いですね~ではでは・・・
ナルネーゼさん>確かにかなり寒いフィレンツェでも育つから、新潟でも大丈夫かな?害虫対策は、有機の色々な方法があるようですよ。私も何か聞いたら、ブログでアップしますね。
nanaさん>丁度、今日、アントネッロのお兄さんとオリーブの木の話をしていました。プーリア州には500万本のオリーブの木があるそうで、その1割は、樹齢100年以上のものだそうです。中には樹齢800年という木もあるんですよ!
couさん>オリーブは塩水につけます。塩水に漬けて、定期的にお水を取替え(毎日取り替える人も居ます)漬かったら出来上がり。こんど、どのくらい漬けておくのか聞いておきますね。カリフォルニアのオリーブの木も是非見てみたいです。
reiちゃん>ははは、義父さんアントネッロそっくりだよね。オリーブの木の種類は聞いておきます。
Setteさん>私もオリーブの葉っぱの色が大好きです。グレーの葉っぱはほぼ一年中茂っているんですよ。
taemomoさん>日本は帰省ラッシュが始まったようですね。こちらも8月15日がピークです。私たちは8月19日にフィレンツェに戻ります。お互いに、思い出に残る夏休みになると良いですね。
ms_fragranceさん>南イタリアのオリーブの木の大きさには、私もはじめて見た時、びっくりしました。オイルを採ったり、実を食べたり種類によって活用方法は違うようです。
suzan-rachelさん>はじめまして。フランスにいらっしゃるんですね。フランスのラベンダーは綺麗なんだろうなあ・・・南フランスのほうですか?後ほどそちらのブログにもお伺いします。フランスからフィレンツェはそれ程遠くないので是非、いつかフィレンツェにいらしてくださいね♪