たびねすで、現存する世界最古の薬局「フィレンツェサンタマリアのヴェッラ薬局」をアップしました。
ブログでは、記事で書ききれなかった裏話を・・・
今回、この薬局の普段は見られない場所も案内してもらいました。
ここは通常のお店の入り口。ここに入ってぷーんという独特のポプリの素敵な匂いがしてきたら、気持ちがワクワクします♩
もともと1200年代から修道士達が作り続けていた軟膏や薬草、ポプリ、リキュール等を、1612年に、修道院の中だけではなく、一般に販売し始めたのがこのお店の始まりです。それから480年余り続いているというのは、それはとても素晴らしく、そして並大抵の事ではないと思います。
映画『ハンニバル』の中で、アンソニー・ホプキンス扮するハンニバル・レクター博士が捜査官クラリスに石鹸の詰め合わせを送ったのは、ここのお店から。(もう一度映画を見直してみようッと♩)
こちらはティールームの奥のお部屋。
実は2000年まで、実際にこの店舗の場所で石鹸やポプリ等が作られていたのだそうです。そしてこれらの古い機械の多くも、使われていたと言うから驚きです!
今は、街の外側に工房があります。
これは石鹸の金型。
以前、現在のティールームの場所に展示されていたものが、奥の未公開の展示室に保存されています。ここは、内輪の」イベント等がある時にだけ公開されるそうです。
新たに発見された植物を観察し記録する事も修道士達の大切な役割。
ここには多くの植物に関する記録が残されています。特に、新大陸が発見され、ヨーロッパになかった新しい植物がどんどんイタリアに持ち込まれた時代、記録するのにとても忙しく、その頃に作られた植物図鑑が多く存在するのだそうです。
凄い分かるなー。今まで、その存在すら知らなかった未開の地に色んな植物があって、船が港に着く度に、どんどん新しい植物が届いて、それらを早急にカタログに記録しなくてはいけないのだから。納期が迫ってて、仕事が山積みの修道士達・・・。「僕、30時間寝てません」みたいな(爆)。
この本、凄いの!右のページに "Segreto per la Peste" (抗ペストの秘密)と書かれています。
1400年代に入り、その脅威は弱まったものの、1700年代まで、まだペストは存在していた訳で、修道士達にとっても、ペストの治療薬を見つけ出す事が大きな課題の1つだったのでしょう。
これはレオナルド・ダ・ヴィンチがこの薬局の為に開発したと言う、ビーカー。
植物のエッセンスを取り出す為、一度、蒸留させてから、エッセンスを抽出するのに使われていたそうです。今の生産工程でもこのビーカーと全く同じ形のものを使っているのだそうです。このカーブが完璧なんだそうです。
モンテルーポ・フィオレンティーノという、フィレンツェの近くの陶器の村で作られた薬草入れ。ちゃんと内容物を書き込むラベルのペースもあります。
ちょっと長くなってしまったので、続きはまた次回・・・
フィレンツェ、サンタマリアノヴェッラ薬局の歴史などについては、以下のリンクからご覧下さい。
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