フィレンツェ田舎生活便り2

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フィレンツェで山暮らしをするchihoの田舎便りです。フィレンツェの街歩き情報、イタリア風家庭菜園、お勧めレストラン現地情報、日帰りで行ける街の情報など。フィレンツェの滞在型アパートの紹介サイト「ラ・カーサ・ミーア」を運営しています。

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蜂の不思議

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牛祭りに毎年参加している「蜂おじさん」が、蜂蜜を売る屋台を出していました。屋台の傍らには、ガラス張りの蜂の巣が置かれていて、蜂の生態を観察することが出来ます。
余り知られていませんが、トスカーナ州では有機の養蜂業がとても盛んです。蜂が蜜を集めて周るお花畑は勿論、農薬や化学肥料なしで、蜂自体にも薬などの散布をしていないそうです。2005年にイタリア全体で、蜂に寄生するノミが大発生し、薬を散布することが出来ない有機養蜂農家では80%の蜂が死んでしまった所も合ったそうです。おじさんはどうやってこのノミを退治したかというと・・・ユーカリや月桂樹など10種類以上の葉を蜂の巣の下で燃やし、その煙を根気良く蜂に振り掛けることで、ノミが落ち、蜂の体力をアップしたそうです。
1キロ(大き目の瓶1個)の蜂蜜を集めるのには、500万本の花が必要なんですって。何となく食べていた蜂蜜ですが、とっても貴重なものなんですね。フレーバーは、"acacia"(アカーチャ=アカシヤ)、"castagno"(カスターニョ=クリの木の花)、"mille fiori"(ミッレ・フィオーリ=レンゲなどの花のミックス)、"melata"(メラータ=松などの針葉樹の花)が一般的です。

おじさんが色々と蜂の生態について説明をしてくれました。
働き蜂に比べると、一回り大きな女王蜂には、背中に必ずペンで色をつけます。この蜂の巣の女王蜂は白いインクで印がつけられていました。この色分けは蜂蜜の品質を保証する上でとても重要だそうで、例えば2005年生まれの女王蜂は白色、2006年生まれは緑色などと、有機養蜂の規則で決められています。通常、蜂の寿命は3年から5年だそうです。

蜂の巣は2層に分かれていて、下の部分に女王蜂がいます。女王蜂は1日あたり2000個の卵を産むんですって!上層と下層には両方とも出入り口があり、働き蜂が頻繁に出入りをします。この2層を分けるのが、"blocca regina'(ブロッカ・レジーナ)と呼ばれる金属製の柵です。働き蜂はこの柵を通れるけれど、体が大きな女王蜂は柵を通ることが出来ません。こうすることで、上層には、蜂蜜は集まるけれど、女王蜂は卵を産み付けない、空の蜂の巣が出来るわけです。蜜を集める時には、この空の部分のみを取り出し、蜜を集めます。それぞれの巣の穴1つ1つが一杯になると、蜂たちは白っぽい蓋をし始めます。上層が全てこの蓋で覆われたら出来上がり。おじさんは、箱から巣の上層を取り出して、蜜を集めます。

「下からも出ることが出来るんだったら、女王蜂は逃げ出さないのですか?」と私が聞くと、おじさんは、「本能として、飛ばないのさ」と教えてくれました。女王蜂が外に出るのは、一生のうち、ほぼ1回だけ、"volo nuziale”(ボーロ・ヌツィアーレ)、直訳すると「結婚飛行」というロマンチックな名前で呼ばれる行動をとります。成長した女王蜂は、外を飛行し、雄を見つけて交尾し、巣に戻って卵を産み始めるのです。

何とも興味深い、蜂の生態。近いうちに、おじさんの農家を是非訪れて見たいなあと思っています。
以下は、蜂の写真です。虫が苦手・・・と言う方はここまで。

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写真左:上の黄色い部分が、蜜を集める部分、下が卵が産み付けられる部分です。
写真右:この柵があることで女王蜂は上の部分に移動することができず、卵を産み付けられないのです。


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写真左:見えにくいのですが、中央の右よりの白い点が女王蜂の背中。かなり活発に移動しています。
写真右:それぞれの穴が一杯になると、乾かないように、蜂たちが蓋をし始めます。こうして全部蓋がされたら出来上がり♪


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Commented by hi-vison_1103 at 2006-06-03 11:35
イタリア語がカタカナであってわかりやすいです(^ー^)
パパさん、毎日伊語に励んでるので以前より耳に入ってきますね。
これみると、蜂ってええらいですね.....。byクロエ
Commented by chiho at 2006-06-04 22:22 x
クロエさん>パパさんのイタリア語、順調なようですね。イタリア語って、カタカナ読みでよいので結構耳に入りやすいですよね。
Commented by 赤かっぱ at 2006-06-05 05:05 x
はじめまして。オランダで女の子のパパをしている赤かっぱと申します(#^.^#)。
いつもこっそり拝見させていただいておりました。ユキちゃん、かわいいですね(^^)。
なんだか大自然の中でいろんなことを教えながら子育てをされているようで、非常に羨ましいです。ウチもオランダの田舎といえば田舎なんですが、ゴキブリさえいないような土地柄でして・・・。いや、そんなのはいない方が良いのですが(;´_`;)。せいぜい糸トンボを捕まえて、「ほらほら、トンボですよ〜」ってするぐらいの自然観察です。
今回のミツバチのお話、凄く勉強になりました。タイを旅行したときに蜂の巣からそのままとってきたような蜂蜜をホテルで食べましたが、なるほど、あれに幼虫やさなぎが付着していないのはそういうことだったんですね。
これからも勉強になる記事、楽しみに待っています。もちろん、イタリアの自然、社会、旨いもの、全てです(#^.^#)。
Commented by xthneh5d at 2006-06-05 07:46
chihoさん、こんにちは。
はちみつの話し、とっても興味深く拝見しました。
わたしもはちみつが大好きで、隣り村に住むオットの知り合いの製造業者さんから直接分けて頂いているのですが、自分では伺ったことがありませんでした。
今度は自分で分けていただきに行って、見学もさせてもらいたいなーと思いました。
Commented by miki3998 at 2006-06-06 22:33
北鎌倉のmikiです。お子様に生きた授業をしているみたいで、なんとも微笑ましいこと。きっと感受性の豊なお子さんに育つことでしょうね。
 机の上での知識だけを詰め込むのとは違って、何故なの、どうして・・・って、質問攻めに会うのでは?愛情の密度が濃いお勉強になりそうですね。
Commented by chiho at 2006-06-06 23:52 x
赤かっぱさん>オランダにいらっしゃるんですね~。どんな田舎なのでしょう?早速後ほどそちらのサイトにお伺いしたいと思います。私も前にフィレンツェのワインバーで蜂の巣からトロリとそのままチーズの上に蜂蜜をかける光景を見たことがあるので、以前から、「卵やさなぎは何処へ?」と不思議に思っていたんです。こんな仕掛けがあったんですね。これからもどうぞ宜しくお願いします。
Commented by chiho at 2006-06-06 23:56 x
xthneh5dさん>養蜂って、ヨーロッパかなり古くから存在していて、イタリアでは昔ながらの方法がまだまだ残っているので、なかなか面白いジャンルです。蜂の生態を上手く利用していて結構奥が深いんですよ。是非是非、見学してみて。
Commented by chiho at 2006-06-07 00:01 x
mikiさん>こんにちは。今のシーズン、北鎌倉は新緑が綺麗でしょうね。山育ちのユキちゃんは、「なぜ、どうして?」の連続です。たまに聞かれても答えに詰まってしまうような質問をするのですが・・・今日も、下の村から家に帰る途中にポツリと、「木はどうしてあるかないの?枝や葉っぱはそよそよするのに」と言っていました。むむむ・・・「木は動物じゃなくて植物なんだよ。植物は、種から成長するけれど、自分では動くことができなくて、葉っぱや枝が動くのは風に揺られているからなのよ」というのが私がひねり出した答え。後でアントネッロに同じ質問をしてみようと思います(笑)
Commented by ak at 2006-06-08 16:18 x
こんにちは、
chihoさんのお勧めをしっかり頭に入れ、Gromでジェラート、中央市場では白トリュフペースト、そしてモンタルチーノのIl Grappolo Bluとこなしてきました。
全部楽しんだのですが、モンタルチーノでのすべての時間が素晴らしくて、それもみなchihoさんの情報のお陰だと、本当に感謝しています。
ありがとうございました。

モンタルチーノのホテルの朝食に出たハチミツがあまりに美味しかったので聞いてみましたら、従業員のお父さんが庭先で飼っているミツバチの蜜だとのこと。
譲ってもらって1kgビンをウンウン言いながら担いで帰ってきました。
何でも味わいが濃かったトスカーナで食べたときより、我が家のいつもの平凡な朝食で食べるとまたいっそうその美味しさ味の濃さが際立っているようにも感じられます。

有機のものなのかどうかはわかりません。
花の種類も「蜂に訊いてくれ」というようなものらしく、これがmille fioriにあたるのかな?
とにかく甘さもコクも強く深くそのくせ品も良くて、いい買い物をしたな、とニコニコしています。
家族もとても喜んでいます。
本当にありがとうございました。

by lacasamia3 | 2006-06-03 02:28 | トスカーナ山暮らし | Comments(9)